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WAF2019 “UPDATA!” ランチセッションに、フェンリル最高デザイン責任者の戸塚が登壇しました!

こんにちは。コピーライターの高島です。

先日開催された、ウイングアーク1st社のカンファレンス、WingArc Forum(以下、WAF)2019のランチタイムセッションに、フェンリルの最高デザイン責任者 戸塚恵一が登壇しました。

UPDATA! WAF2019 | ウイングアークフォーラム2019
メインビジュアルの写真「花火」について WAF2019のメインビジュアルは、 デジタル技術の特質を活かして撮影された空に打ちあがる「花火」。 写真家・刑部信人氏による作品です。 デジタルの技術で、世界を圧倒的な高解像度で捉え直し、見知った花火の光とはまるで違う、新たな美しさを表現しています。 アナログな美しさをデジタルで捉え直し、新たな価値を生み出す。 ...
https://www.wingarc.com/forum2019/?__CAMCID=INIMfQhNyH-133&__CAMSID=HeOGSiFDHEmrE-18&__CAMVID=iUEFOtiMfF&_c_d=1

ウイングアーク1st社は、帳票作成やデータ活用のための、企業向けソフトウェアやサービスを提供されています。WAFでは、基調講演をはじめ、製品、業界、業種別セッションなど、多彩なプログラムを楽しむことができます。(イベントは終了しています)

WAF2019のテーマは、「データとヒトがつくる“次代”」。

(以下、WAF2019の概要より引用)

データとテクノロジーが前提となるイマ
私たち働く人や企業は変化を求められています。
WAF2019|UPDATA!は「データとヒト」双方の力で組織や社会をアップデートし様々な専門分野で活躍している有識者や企業の視点から“気づき”や“学び”を得られるイベントです。
データとヒトがつくる“次代”に向けあなた自身をアップデートできる、機知に富んだセッションや展示をお届けします。

Deep Design ~社会を変える力~

戸塚は大阪会場のランチタイムセッションにスピーカーとして登壇しました。

同じくスピーカーとしてご登壇されたのは、株式会社ZOZOテクノロジーズのChief ZOZOTOWN Architect である、岡 大勝 氏。

モデレーターとして、Build-C(大成建設株式会社)の田辺 要平 氏にアテンドいただき、『Deep Design ~社会を変える力~』と題したトークセッションを行いました。

(左から)岡 氏 / 田辺 氏 / 戸塚

<トークセッションのテーマ>

・東京一局集中における日本の矛盾
・人生100年時代での社会システム
・Amazon GO などに見る無人コンビニの衝撃と迷走
・FeliCaからQRコード決済についてまでのキャッシュレス

今回は4つのトークテーマを用意。時間の都合で2つめまでのトークとなってしまいましたが、トークの内容を少しだけレポートしたいと思います。


デジタルが人間のことを理解できていない

モデレーターの田辺氏より、東京一局集中の問題について触れられると、フェンリルへの入社を機に大阪へ拠点を移した戸塚より、東京だけではなく都市の在り方についても問題提起。デジタルが目指すべき近い未来についても語られました。

戸塚

東京はもういいかなという気持ちもあって、大阪本社のフェンリルを選んだというのも大きいんですけど、大阪も梅田周辺の地下街はすごく分かりにくいですよね。とくに土地勘がない人間からすると、地上の感覚値がないのに地下を歩かされていると、「人間のことを分かっていないとこういう地下になるんだな」という印象を持ちます。

田辺氏

それで言うと、新宿の地下も複雑ですよね。地下だとGPSが使えなくて地図アプリが見れないし。iBeaconの見れるような仕組みもあるけど、デバイスのBluetoothをONにしないと使えないというのは、みんなが当たり前に使えるということにはならないですからね。

戸塚

デジタルがない時代は「あそこに大きい看板がある」というような個人の感覚で認識していたけど、マップでは全てを均等に扱うから、感覚的に大きく感じる看板を実際にマップで大きく表示するということができないじゃないですか。デジタルは、人間が普段していることや感じていることと近しくないとだめだと思います。

岡氏

今のデジタルは「全体を一つに扱う」ということなんですよね。デジタルを扱う人間の感覚は一人ひとり違うわけですから、デジタルを“統計”という扱いから“個人”という扱いに、両方の観点を持たなければいけないなと感じます。統計的にこれが正しいというものをつくっても八方美人になるだけで、「デジタルと人」両方が必要だなと。

田辺氏

控え室でも話していたんですけど、地下を歩くときに天井にマッピングができればいいですよね。地上の様子が分かるように建物とか看板が見えるように。それだけではなく、時間によって太陽の位置が変わるとか風とか温度とかもうまく組み合わせることができればおもしろいですよね。


価値観を変えていかなければならない時代

人生100年時代と言われる中、これまでと変わらない仕組みや逆行するような流れに疑問を感じるという岡氏。今の時代に求められる価値や、人間が変わらなければいけないことなどについて議論しました。

岡氏

働き方改革やリモートワークが進むなかで、都心ではいまだに高層ビルがどんどん建っていることに違和感を覚えます。ZOZOではフルリモートを採用していて7割ほどの社員が活用しているんですけど、仕事にはほとんど影響がないんです。近くにいるからこその突発的なコミュニケーションはリモートでは難しいですけど、それをデジタルで解決できれば、さらにフルリモートは広がっていくと思います。

田辺氏

技術的にそれができるようになっても、人間がそれを満足できるかも課題ですね。

戸塚

田舎に住むということを推進するわけでもないし、東京集中が悪いというわけではないけど、もう少し都市の在り方というのを考えていかないといけませんね。

田辺氏

カリフォルニア州の公共サービスを例にあげると、人口数のデータを利用して、少ない地域のゴミ収集を廃止してエリアをせばめたということがあったんですが、そういうことをすると結局は、人口の多い都市に人やサービスが集中しますよね。データの使い方としては良くなかったと感じています。
一方でフランスのブルゴーニュでは、人が少ない地域のごみ収集の頻度を下げたんですけど、ごみをたくさん貯めておけるごみ箱を作った例があります。効率が悪いから収集をやめてしまうのではなく、こういう風に一歩踏み込んだ改革をしたことは素晴らしいと思います。

(モニターに写っているのがそのごみ箱。外から見ると普通のごみ箱だが地下の方までスペースがあり、収集時にはそれを引き上げて回収する仕組みになっているそうです。)

戸塚

フランスは、そういうごみ箱も含めて街並みがきれいというのもよくて、それは人に見られるということを考えた国民性もあるんでしょうね。たとえば日本では自分の家の外壁を決めたりするときに、他人の方がそこを見る時間が長いということを考えられていないと感じます。自分だけの世界というか。それはデータとか公共のインフラについても言えることで、日本の国民性が変わっていかないとちょっと怖いですよね。

岡氏

価値観の置き方ですよね。「自分が」だけではなく「街が」「国が」という風になっていかないと。

田辺氏

日本はまだ村社会の文化が残っていて、自分が所属する村のことは意識するけど“社会”のことは意識できていないことが多いですね。


「人が中心」という原点に立ち戻る

『Deep Design ~社会を変える力~』をテーマに、熱いセッションが繰り広げられ、あっという間に終了の時間に。それぞれがこれから取り組んでいきたいことを語って締めくくりました。

「日本を良くしていくためには、いろんなことを見直していく必要がある」と語った戸塚は、テクノロジーがいくら進化しても“人が中心”であるべきだということを強調しました。

岡氏は、20年近くこの業界で活躍されている中でもここ5,6年が一番楽しいと感じていらっしゃるようで、「今までの当たり前を一度忘れて設計してみるというアプローチをし、まっさらな気持ちで、人とテクノロジーの関係を考えていきたい。」という想いを語られました。

田辺氏からは、自身が立ち上げられたプライベートブランド『Build-C』についてのご説明と、YouTubeチャンネル開設のお知らせがあり、とても楽しみです!

(YouTubeチャンネルは間も無くスタート予定とのことなので、ぜひBuild-Cのフェイスブックページを登録しておいてください。今回のセッションでは語りつくせなかったこともたくさん聞けるはずなのでお楽しみに!)

40分という短い時間ではありましたが、会場に来ていただいたみなさんの関心も高かったようで、大盛況のうちに幕を閉じました。

ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!

(控え室でのトークが本当におもしろかったけど表に出せないのが残念…!)


フェンリルの現場デザイナーたちが、年間数百におよぶアプリ開発プロジェクトで培った経験を元に、様々なノウハウやTIPSをご紹介するデザインセミナーも開催予定ですので、ぜひご参加ください!

DESIGNを、~ Fenrir Designers Conference #2 /奥ゆかしきアプリデザインの世界 ~ | ニュース | フェンリル
「 DESIGN を、」は、フェンリルの現場デザイナーたちが、年間数百におよぶアプリ開発プロジェクトで培った経験を元に、様々なノウハウや TIPS をご紹介するデザインセミナーです。 第 2 回目の今回のテーマは「奥ゆかしきアプリ デザインの世界」。第 1 回目と比べて、デザインの現場に少し踏み込んだ内容になっているため、デザイナーや、デザインに重きを置いているサービス責任者などが主な対象です。より良いユーザー体験に繋げるために必要なデザイン プロセスやノウハウをご堪能ください。
https://www.fenrir-inc.com/jp/news/2019/11/08/seminar-191212/
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