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絶対に継がないと思っていた親父の会社を経営する、2代目34歳社長の秘めたる想い

「この紋所(もんどころ)が目に入らぬか!」


1969年の放送開始から42年にもわたって江戸の平和と、昭和・平成のお茶の間を守り続けた、国民的ドラマ『水戸黄門』。

主人公の徳川光圀(とくがわ みつくに)に仕える家臣の1人、格(かく)さんが各回の終盤でよく言っていったお決まりのセリフは、聞き馴染みのある人も多いのではないでしょうか。


そしてこの度、34才の若さにして父の創業した会社を引き継いだのは、有限会社エキストラ代表取締役・角本 拓也(かくもと たくや)さん。

自分が生まれるよりも前に設立された会社の新たな舵取り役として、令和の日本をより良くしていきます。


今回はそんな「2代目・角(かく)さん」にインタビューして、「会社を継ぐまでの経緯」や「今後の展望」などを話してもらいました。

角本 拓也(かくもと たくや)。1985年生まれ。有限会社エキストラ代表取締役。
新卒から計3社のキャリアを積み重ねるなかで、広告計測ツールのセールスや、ソーシャルを主としたゲームアプリのマーケティング責任者として活躍する。
その後、2016年2月よりChatwork(チャットワーク)株式会社へ、新規事業立ち上げメンバーとして参画。
プラットフォーム事業、広告事業の立ち上げに責任者として従事する。2019年4月より現職。


全く売れないセールスから、事業部のマーケティング責任者になるまで

――まずは、角本さんがいまの会社の引き継ぐまでの経緯を教えてください。

角本:新卒では、とあるIT系のベンチャー企業に入りました。これからITが来るよねっていうのは世間でも言われていたし、キラキラした感じもカッコよかったので。ただ、入社して最初に配属されたのは、紙媒体のDM(ダイレクトメール)を販売する部署だったんです。「ネットじゃないのかよ!」とは思ったんですけど、まずは商材ありきではない、営業の根幹みたいなところを身につけるのが大事だなと受け入れて、営業し始めました。ただ、最初は全く売れなくて。

――いまの角本さんの姿からは、少し想像がつきづらいですが。

角本:正直言って、当時は社会人をナメてましたね(笑) 学生の延長みたいな感覚で、自分はそこそこ話せるし、そこそこ物事を考えられる自信もあったので、まあイケるでしょみたいなノリでいったら、全然成果が出なくて。そしたら、入社して1年くらい経ったときに、島流しに遭いました。

――島流し...!?

角本:その単語を使うと少し刺激が強いんですが、要は当時、自分たちの間でイケてない人が送り込まれると言われていた、営業代行会社とのプロジェクトがあったんです。入社してしばらくは、そのプロジェクトに送り込まれる同期たちを見ながら「うわ、アイツら終わったな〜」なんて呑気に眺めてたんですが、ついに自分も呼ばれて。

――まさかの展開すぎる。。。

角本:ただ、そのプロジェクトは1つの転換点でした。一緒に仕事をした営業代行会社の人たちの「売りたくないセールスなんていないんだから、売る方法を突き詰めて実行すれば絶対に売れる」っていう考え方がハマって、めちゃくちゃ売りまくったんです。半年くらい在籍してたんですけど、5ヶ月連続達成なんて経験もして。そしたらそのあともう1回DMの部署に戻っても、受注できるようになりました。

――島流しにあった半年で、ものすごく営業力がついたんですね。

角本:ただ、やっぱりインターネットに関わる仕事がしたくて、上司に「異動させてください」とお願いしたんです。けど「ダメだ」と言われてしまって。もう上司は当てにならねえと思って、その直属の上司を飛び越して人事部長に直談判しに行きました。

――おお、すごい破天荒な行動...!

角本:そこでも同じように「異動させてください」ってお願いしたんですけど、そこで返ってきた言葉が屈辱的でした。「そんなにインターネット事業に関わりたいなら、ウチを1回辞めて受け直しなよ」と。そのときの絶対に見返してやる!っていう悔しさは、自分の社会人としての根幹にもなってますね。そこでもうカチーンと来ちゃったので、すぐに「じゃあ辞めます」と伝えました。

――それで転職された先が、サイバーエージェントだったんですね。

角本:1社目より絶対にイケてるITベンチャーに行ってやろうと、1社目の人事部長にも「辞めます」と伝えるときに「サイバーへ行きます」と宣言してました。ただ、入社できたはいいものの、最初は本当にIT業界についての知識がなくて。なんとか食らいついていきました。広告計測ツールの販売から始まって、最終的にはいろんなプロジェクトや事業部のマーケティング責任者までさせてもらったのは、本当にいい経験です。

――そこから3社目、そして4社目のChatworkを経て、いまの有限会社エキストラの代表へとつながるんですね。


社長になりたいと思った原体験は『ポケモン』

――社長になりたいというのは、小さいころから思ってたんですか?

角本:そうですね。やっぱり、生まれたときから父が目の前で経営者をやってた影響は大きいです。ただ、社長になりたいと思った決定的な要因に関しては、小学生のときに親からゲームの『ポケモン』を買ってもらえなかったことでした。

――原体験が『ポケモン』だったとは。

角本:友だちはみんな『ポケモン』で遊んでるのに、自分だけ持ってなかったことがすごい悔しくて。自分のお金で『ポケモン』を買えるようになりたい!お金持ちにならなくちゃ!そうだ、社長だ!という発想でした。

――動機としては「お金持ちになりたい!」のほうが先だったんですね。

角本:だから小学校の卒業アルバムにも、将来の夢は「社長」じゃなくて「お金持ち」って書いてます。

――すごい生々しい(笑) お父さんの会社を引き継ぐことも、小さいころから決めてたんですか?

角本:いや、それはまったく。別会社かなんかの形で、親父の会社の面倒を見なきゃいけないときが来るかなあとは思ってんですけど。ただ1年前くらいから、4社目のChatwork時代に副業として個人で請けてたコンサルの仕事の金額が、どんどん大きくなってきてたんです。それで法人化したほうがいいよねとなって、とりあえずそのころからエキストラに執行役員として籍だけは置いてました。

――エキストラとの最初の接点が、そんな軽めのきっかけだったなんて意外でした。

角本:最初は本当に継ぐつもりはなかったんですけど、去年自分に子どもが生まれたときに「あぁこれで角本家も無事に3代続くね」って親族に言われて、ふと「角本っていう名字の男が、この一家で自分と親父しかいなのか」ってことに気づいたんです。

――角本さんが、男としては最後の「角本姓」だったんですね。

角本:そのときに、自分のルーツや歴史だったり、自分たちの想いだったりを次の世代につないでいくことの重要性について、考えるようになりました。そのなかで、有限会社エキストラは親父の想いがひとつ形になっているものとして、大事にしていくべきなんじゃないかと思って。

――そういった経緯があって、結果的にお父さんの会社を引き継ぐことにしたんですね。


子を持つ親になって思うこと

――最後に、今後のエキストラの展望について聞かせてください。

角本:事業の軸として考えてるのは、「子どもの未来につながる体験を残していきたい」っていうことで。いま自分が親として子どもを育てるようになって、都会って本当に緑がないし、のびのびと遊ばせてあげられる場所もないことを痛感するんです。だから自分は、子どもをよく地方や山へ連れていってるんですけど。ただ、そうやって子どもが未来につながる体験をできるかどうかって、結局のところ、その親にすごく依存するじゃないですか。

――確かに、親の金銭状況や労働環境にすごく左右されそうです。

角本:だから、子どもの夢ややりたいことを支援するためには、まず親御さんの支援をしなきゃいけないなと。そういう意味で、目先の構想としては最初に子をもつ親御さんの働きやすい環境や制度を作っていきます。具体的には、例えば1週間毎日は無理だけど、週3くらいならいけるよっていうフリーランスに就職先を紹介したり、逆に企業側にはそういった働き方の人を受け入れるような環境の整備を支援したり。

――直接的に子どもを支援できるような事業については、どんなものを考えてますか?

角本:親御さんへの支援の次の段階としては、実際に子どもがのびのび遊べるような公園や施設を作ったり、そういった場所を紹介するようなメディアを運営したりしたいですね。

――今後の方向性としては「子どもの未来につながる体験」というキーワードを軸に、子どもだけでなく、子を持つ親御さんへの支援も行っていきたいということですね。本日はどうもありがとうございました!


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