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【Web Direction インタビュー】Vol.2〜提案までの工程の組み立て方

「Web Direction インタビュー」は、弊社取締役今井へのインタビューを元に、デパートの仕事の考え方を知っていただく、連載コーナーです。

今回はvol.1に続き、「クライアントへの提案力」をテーマに、「提案に至る工程」、「成功事例」などについて、聞いてみました。

POINT!
◾︎提案までの工程の組み立て方
◾︎印象に残っている提案の成功事例


ーー今井さんはいつも、どのような工程で提案を組み立てていますか?

今井:大まかに流れを説明すると以下のようなイメージです。

①クライアントの商品・サービスの存在意義の確認

②エンドユーザーの確認

③情報収集

④情報確認・加工

⑤仮設立案

⑥仮説検証

⑦ケースの洗い出し

⑧アイデア出し

⑨ロジックの検証

⑩実現可能性の確認

⑪実現方法の立案・検証

①から順番に説明していきますね。

①クライアントの商品・サービスの存在意義の確認
 お客様のサービスが生まれた理由や、会社の理念・フィロソフィーがどのようなものか、社会における存在意義はどのようなものなのかなどを確認していきます。ここの理解が曖昧だと後工程に響いてくるため、非常に重要です。

②エンドユーザーの確認
 どのような人がエンドユーザ―として想定されているか、また、その定義が本当に妥当なものなのかも含めて確認していきます。

③情報収集
 クライアント・エンドユーザーに関する情報はもちろんですが、マーケット情勢や市場規模・競合情報なども含めて幅広く、正確で客観的な情報を収集していきます。収集方法は、ヒアリング・ネットリサーチ・フィールドリサーチ・サイト解析など多岐に渡ります。

④情報確認・加工
 収集した情報と①②を照らし合わせ、ずれているところがないかや、話の整合性があるかどうかを再度検討した上で、より伝わりやすく情報を加工していきます。

⑤仮説立案
 ①~④での工程に基づいて、お客様から設定されている課題が適切なものなのかも含めて確認した上で、仮説を立てていきます。

⑥仮説検証
 ⑤で立てた仮説が正しいかを、類似ケースやマーケットの中の需要などを参考に検討していきます。また、これからやろうとしている施策に類似したもので、他社が過去に撤退している事例などがあれば、それはなぜかというのを踏まえて調べていき、仮説が合っているのかを検証していきます。

⑦ケースの洗い出し
 この工程は⑥と同時に行うこともありますが、仮説を検証するために考えられるケースを洗い出します。
 例えば、AからB地点に行くために考えられるケースが以下のようなものだとします。
・飛行機
・新幹線
・船
・自動車
・電車

ここで、もし課題が「ユーザーは急いでいる」とすれば、飛行機が有効な手段として考えられるでしょう。しかし、実は意外とフライト前に待ち時間があるから時間短縮にならないというようなこともあるかもしれません。
 また、「ユーザーは急いでいるのではなくてゆったりしたいのではないか」という仮説があれば、別の手段のほうが良い可能性が高くなります。このように、様々なケースを、個別のユーザーや事例を見ながら検証していきます。多くの場合、④の情報収集の工程と行ったり来たりをしつつ進めていきます。

⑧アイデア出し
 アイデアについての考え方は、Vol.1でお話した通りです。具体的に施策として何をすべきかを、ここまでで収集した情報や仮説・実現可能性を念頭にいくつか候補を挙げていきます。ちなみに、アイデア出しの際に、KJ法・ジャーニーマップなどのフレームワークは、あまり使いません。また、ブレストをすることも場合によってはいいかもしれませんが、メンバーのパワーバランスや前提条件となる情報収集のレベルに差異がある場合は、かえってややこしくなってしまうこともあるため、個人的にはあまり効率的ではないと考えています。

⑨ロジックの検証
 ここまでの話のロジックに、破綻しているところがないかや、思いこみになっていないかをもう一度はじめから順に確認していきます。ここでは、⑧で提示したアイデアが、本当に設定した課題達成に寄与するものかや、提示したアイデアが実はブランドを毀損しているというような、副作用・反作用がないかも含めて検証していきます。たまに、SNS上で炎上してしまう広告などがありますが、こういったケースは多くの場合、この検証が不足していたのではないかと思っています。

⑩実現可能性の確認
 アイデアが本当に実現可能性があるものなのか、関係する人や環境・状況を踏まえて確認していきます。また、実現を阻害する要因があった場合は、それを解決できないかも踏まえて考えます。

⑪実現方法の立案・検証
 ⑩で実現可能性を確認したアイデアを、さらに具体的に実行フェーズに落とし込んでいき、本当に実行可能かを確認します。実際に実行段階まで具体化してみると、想定していたより人員やリソースが必要になったというケースもよくあるため、最終確認は必須です。

ーー①~⑪までの工程は平均で何日くらいかけていますか?

今井:案件にもよりますが、平均して2日くらいです。ただ、これは業界に関する前知識であったり、これまでの経験の蓄積によるところが大きいので、人によってかかる時間は変わってくると思います。

ーー最後に、今までクライアントに提案をしていて、印象に残っている成功例を教えてください。

今井:いろいろありますが、某クライアントに導入したインスタントウィンキャンペーンが特に印象に残っています。
ECサイト上でくじを引くと、クーポンが当たるというもので、「セールがない時期に売り上げの山を作れないか」というご相談をいただき、実現した施策です。
それまでもクーポン券を配布していたそうなのですが、ここにゲーム性を盛り込むことでユーザーの反応が良くなり、結果的に売り上げが向上しました。
 同様の施策を別のクライアントですでに経験していたため、スピード感と具現化力を伴ったご提案ができたことも大きいのではないかと考えています。
 もちろんこのような施策は、売り上げに与える影響を良く見極めていく必要があると思いますが、ECサイトでの一定の売り上げを継続できる仕組みとして、お客様にとてもご満足いただけました。
 今後も積極的に未開拓の領域に目を向けていき、結果につながるような提案を行っていきたいと考えています。

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