こんにちは!Garoonプラグイン開発チームでプロダクトマネージャーをしてます、久保です。
今回は、Garoonプラグイン開発チームのプロダクトマネジメントについて紹介しようと思います。
Garoon プラグインとは
まずは、そもそも Garoon とは? Garoon プラグインとは?というお話を少しできればと思います。
Garoon とは、中堅・大規模組織向けのグループウェアです。API を利用した連携性・拡張性も Garoon の 1つの大きな特徴となっており、それを提供するための機能が「プラグイン」です。
プラグインを使うことでユーザーは API などの知識がなくても、簡単に Garoon の機能を拡張することが可能となります。プラグインは、サイボウズからはもちろんですが、パートナー企業からも多数リリースされており、「エコシステム戦略」の観点からも重要度の高い機能になっています。
成果物
サイボウズからは現在6つのプラグインがリリースされていて、これらプラグインの開発・メンテをしています。ここでは1例として、直近リリースした予定複製プラグインを記載します。
Garoon プラグインのプロダクトマネジメントについて
プロダクトマネジメントの範囲は会社や組織によって異なりますが、GaroonプラグインのPMは「全体の方針」、「何を作るか」、「なぜ作るか」に責任を持ち、BPM(PMM的なポジション)、プロモーションチーム、セールス、開発チームなど、様々なステークホルダーと協力して仕事をします。また、プロダクトチームは日本拠点の5人、上海拠点の3人で構成されています。(上海拠点のメンバーはQAでスポット的な関わりです。)
プロダクトの方針・戦略を検討する
会社があって、事業があって、その上でプロダクトが存在しています。そのため、全社戦略と事業戦略を勘案して、プロダクトの方針を考える必要があります。さまざまな立場のステークホルダーと積極的に議論して、短期、中長期方針を検討します。
また、GaroonプラグインチームではOKRを導入していて、定量的な指標に対しての評価や振り返りの設定もPMの役割になります。
企画からリリースまで
ざっくり、新規プラグインの企画からリリースまでの流れを説明します!
■調査・企画
まず初めに、ユーザー起点で新規プラグインの検討をする必要があります。
社内で管理している顧客の要望リストやユーザーインタビュー、他部署へのヒアリング、アクセスログを通してどんな要望があるのか調査します。
それら情報から、ユーザーが抱えている課題を洞察します。
得られた「解くべきユーザーの課題」から実際にそれを解決する機能を持ったプラグインのアイデアを作成します。
アイデア段階での予定複製プラグイン:
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ステークホルダーと一緒に、企画したアイデアの懸念やリリースの是非を議論します。
■仕様書作成・プロトタイプ作成
公式プラグインとしてリリースが決定したら、仕様書とプロトタイプの作成をします。
なぜこのプラグインが必要となるのか、ユーザーストーリー、外部仕様を検討します。
また、ドキュメント上だけだと細かい仕様のイメージがつきづらいので、プロトタイプをfigmaで作成します。この段階では挙動の共通認識を確認することが目的なので、そこまで作り込みません。なので、figmaに慣れていなくても問題ありません。
■開発のプロジェクトマネジメント
Garoonプラグインチームでは、スクラム開発を導入しています。
PMはスクラムに基づいて、開発計画と優先順位を決定させてスケジューリングする必要があります。
バックログボード:
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バックログを作成したり、エンジニアとコミュニケーションしたり、成果物の受け入れを担当します。
開発チームの採用技術などは以下の記事をご確認ください。
■マニュアルの作成
仕様をベースにプラグインのマニュアルを作成します。
予定複製プラグイン マニュアル:https://garoon.cybozu.co.jp/mtcontents/expand/assets/img/detail/plugin_copy-appointments/copy-appointments-plugin-v1.0.0.pdf
使用方法に限らず、具体的な活用シーンと企画や仕様検討時に作成したユーザーストーリーをもとに、どんなベネフィットがあるのかを説明する必要があります。
問い合わせを減らし、ユーザーを迷わないようにするため、一つ一つの動作を言語化してわかりやすいマニュアルを作成することは重要です。
■リリースの調整
リリースするために、各部署に対して調整する必要があります。
リリースする旨を共有し、認知してもらい、懸念点がないか伺います。
そして、リリース日を決定させることで無事リリースです!
社内での告知:
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■効果測定・振り返り
リリースされた後、どのくらい機能が活用されているか、アクセスログに対してクエリを書いて調査します。
そして、利用状況に応じて、今後のプラグインの認知施策やアップデートの検討をします。
メール取り込み to kintoneプラグインの例を紹介します。
先日、メール取り込み to kintoneプラグインというプラグインをリリースしました。
リリース数日後に利用状況を計測したのですが、リリースしてからのインストール数の初速に伸び悩んでました。利用されているというよりはそもそも利用数が少ないということがアクセスログからわかったので、既存のユーザーやパートナー企業に関する周知をするべく、関係部署にメール配信や新機能ページへの記載・内容拡充を相談し、依頼しました。
このようにプロダクトをリリースして終わりではなく、たくさんの人にプロダクトを継続的に使ってもらうための施策を行います。
最後に
Garoonプラグインチームではプロダクト開発に集中することができて、さまざまなスキルが身につきます。
そして、弊チームは積極的に採用活動中です。
興味持ったかたはぜひカジュアル面談からご相談ください!