キュービックでマーケターとしてのキャリアを積み上げてきた長嶋友基さん。20代の若さで現在は医療転職ジャンルのマネージャーも務めています。そんな長嶋さんに現在取り組んでいるお仕事のこと、これから目指したいことを伺いました。
長嶋友基
神奈川県出身。上智大学経済学部在学中、キュービックにインターンとして入社、2019年に新卒入社。金融、人材、士業領域の広告運用や、採用人事等も経験。2020年8月からジュニアマネージャー、現在はマネージャーを務める。
ユーザー、クライアント、メンバーそれぞれに対して大きなやり甲斐を感じる日々
——長嶋さんは大学生からキュービックでインターンを始め、2019年4月に新卒でキュービックに入社されましたよね。社員としては4年目、キュービックでは8年目に入ったところですが、現在はどのような仕事をされていますか?
長嶋:社員になって以降はしばらく士業系のお客様の集客支援をする部署にいましたが、2022年1月に異動しまして、現在は医師や薬剤師の転職をサポートする医療転職ジャンルでマネージャーをしています。広告チーム長も兼任していますので、MD(マーケティングディレクター、メディアの戦略設計や運営を担当)として広告の管理・運用をするほか、チームメンバーのマネジメントも私の仕事です。プレイングマネージャーという言い方が当てはまるかと思います。
——仕事の手応えはいかがですか?
長嶋:ユーザー、クライアント、チームメンバーそれぞれに対して、とてもやり甲斐を感じています。
対ユーザーという面では、医療転職のジャンルはさまざまな方の転職をサポートする仕事なので、課題を一つひとつ分析して求職者に寄り添って広告を作って運用しています。それが実際に事業の成果として数字で見えるのは、デジタルマーケティングの楽しさそのものだと感じています。
——なるほど。クライアントに対してはどうでしょうか。
長嶋:コロナ禍で医療現場は大変な状況になっています。病院への受診控えもあって発行される処方箋の枚数が減り、調剤薬局の経営もなかなか厳しい。そうした中でクライアントの求めるユーザーを、的確に送客することは本当に難しいですが、クライアント、ユーザー両方にとってWin-Winになることを第一に考えて、集客の調整を進めています。
おかげさまでクライアントからお褒めの言葉をいただくことも多いのですが、それはチーム全体が評価されているということですから、非常にありがたいことです。仕事を通じて、一緒に業務をしているインターンや社員がどんどん変化していく様子は、見ていて嬉しいですよね。これがメンバーに対して感じていることです。
絶対数が少ないユーザーに広告を届けることの難しさ
——長嶋さんは長くメディア運営に携わっています。先程も少し触れましたが、医療転職というジャンルは、特有の難しさがありますか?
長嶋:
ユーザーが医師、薬剤師といった有資格者に限定されているため、そもそもユーザーの絶対数が一般転職に比べると少ない業界です。その限られたユーザーにアプローチするというハードルの高さは感じますね。
クライアントからの要望も強く、少ないユーザーに対して競合他社と熾烈な獲得競争をしています。医療転職、特に薬剤師転職はキュービックが長く続けているジャンルです。私たちのマーケティング技術がクライアントに評価いただいているとも言えるかもしれません。
検索キーワード一つひとつの裏にあるユーザーの思いをくみ取る
——どういった部分がクライアントから評価されているのでしょう?
長嶋:ひとことで言うと、CUEM(キュービックのデジタルマーケティングにおける基幹技術)という言葉に集約されるのだと思います。
具体的にはSEM(サーチエンジンマーケティング)ですね。たとえば「薬剤師 転職」と「薬剤師 求人」という検索キーワードは、一見すると同じようなものに感じられるかもしれませんが、ユーザーの求めるものはそれぞれ違うんです。
——どのような違いがあるのでしょうか。
長嶋:「薬剤師 転職」については、転職しようかな、という意欲が検索語句にも表れています。検索結果を見ると、転職サイトの広告がたくさん出てきます。
一方「薬剤師 求人」では、自分で求人情報を集めたいという意図があります。検索結果も、求人情報の一覧が出てきます。
「転職」や「求人」のほかにもさまざまなキーワードがあって、そのキーワードごとにユーザーの求めていることが違います。定量のデータ分析ももちろんするのですが、こういった検索ワードそれぞれの違いを突き詰めて考える定性的な部分がキュービックのコアコンピタンスであり、競合優位性なのかなと感じています。
——検索キーワードからユーザーの思いをくみ取るというわけですね。
長嶋:ええ。実は私、コピーライターに憧れたことがあるんです。言葉にのせて誰かに何かを伝える仕事と言いますか……。キュービックでの仕事でデジタルマーケティングを知り、その楽しさにハマって現在に至るわけですが、ユーザーの求めていることを想像してそこに言葉を当てていくマーケティング、メンバーに仕事はコピーライティングの世界に通じる点もあるんじゃないかな、と。そういう意味では昔憧れていた仕事ができているのかなと思っています。
——1人のマーケターとして長嶋さんが考えてらっしゃることがよくわかりました。マネジャーとして心がけていることはありますか?
長嶋:インターンのマネジメントをやっていた頃も含めてですが、人にフィードバックをすることは決して楽しいことではないですよね(笑)。この部分をこう直してほしい、変えてほしいというのは、その人にとってはイヤなこともあるわけで。メンバーの半年後、1年後を考えた時には言わなきゃいけないこともあります。そんな時は心を鬼にしてフィードバックをしています。それがメンバーの成長につながってくれればと思っています。
マーケターとして、社内だけでなく社外でも通用する人材になりたい
——マーケターとして順調にキャリアを積み上げ、20代でマネージャーも務めていますが、今後のキャリアについてはどのように考えていますか?
長嶋:昔から考えていることですが、「仕事を楽しむ」という気持ちはずっと持っていたいですね。人に話す、言葉で伝えるというずっとやりたかった仕事ができているわけですから、この仕事は自分にとって魅力的です。その上で、マーケターとして社内だけでなく社外でも通用する人材になりたいと思っています。
——社外でも、というのはどういうイメージですか?
長嶋:たとえば書籍を出したり、講師としてセミナーに登壇したりとかですかね。社外取締役とかカッコいいですよね(笑)。
自分の言葉で誰かの行動をサポートするということが本当にうれしくて。仕事をする上での源泉はそれに尽きるんです。なので、必ずしもWebのアドの世界に閉じこもる必要はないと考えています。現在は転職サイトへの集客支援という無形商材を扱っていますが、有形の商材、つまりモノのマーケティングもおもしろそうですよね。
課題解決のためにマーケティングに取り組んでいるものの、まだまだ解決に至らないクライアントやユーザーの課題はたくさんあると思います。今はクライアントに対してWebマーケティングの集客で貢献させていただいていますが、それ以外の課題解決につながるお取り組みにも繋げられればと考えています。