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スタートアップの「1人目採用」を最短ルートで成功させたパラレルワーカー活用事例

こんにちは。コーナーの南部です。今回は弊社の案件事例のお話で、オドレート株式会社様とパラレルワーカー松元 啓悟様の1名目採用の事例です。

当社は採用、制度設計、組織・人材開発、労務など幅広い企業の人事・組織課題を、ご登録いただいているプロフェッショナル人材とともに解決していくサービスを提供しています。その中でも今回はスタートアップ企業における採用領域の事例となります。

※本記事は弊社メディアの「パラれる」からの転載記事です。

スタートアップで1人目に採用するメンバーは、事業の方向性を決める上で重要なポジションであり、求める要件も高くなりやすいもの。一方で採用自体が初めての経営者も多く、どう進めたら良いかと頭を悩ませている方も少なくないようです。

今回取材に協力いただいたオドレート株式会社 代表取締役 石田 翔太さんもその1人。
「正直、最初はWantedlyに掲載するくらいしか思いつかなかった」という状況から、人事のプロフェッショナルであるパラレルワーカーの松元 啓悟さんの関与によりわずか1カ月で採用決定できたそう。どのようにしてこの難しい1人目採用を成功させたのでしょうか。お二人からそのプロセスについてお聞きしました。


<プロフィール>

■石田 翔太/オドレート株式会社 代表取締役
学生時代に自身が体臭で悩んだ経験から、2016年10月に体臭評価サービスを提供する会社としてオドレート株式会社を設立。臭いに関する唯一の国家資格である臭気判定士を取得、また外部研究機関との共同研究を経て体臭評価技術を確立し、これまでに1,000人以上の体臭を評価。体臭に関する悩み相談も多数実施。独立前はWebマーケティング分野とメディア分野でインターネット事業を展開する株式会社ベーシックに所属。


■松元 啓悟/パラレルワーカー
dely株式会社の人事担当として中途/新卒/アルバイト採用など採用業務全般の立案~検証をメインに人事企画や労務も経験。過去には広告事業の立ち上げを通して、メンバーのマネジメントや事業計画、営業計画の策定なども推進。現在は株式会社リバースネット法人セールスチームの責任者。


<目次>

 1.パラレルワーカー活用に至った背景

 2.「採用ターゲットの明確化」が生んだ、わずか1カ月での採用成功

 3.得られた成果は採用成功だけではない

 4.編集後記

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──「1人目採用」という重要なミッションにあたり、人事のパラレルワーカーの力を借りようと考えたきっかけは?

◇石田さん:オドレートを創業した2016年当時は、会社員と経営者の2足のわらじ状態で。2018年からオドレート一本で行くと決めて、そこから2年かけてようやくサービスを安定的に販売・供給できる体制を作ることができました。そこでマーケティングに強い方が必要となり、「いよいよ1人目採用をしよう」と決意したのが2020年の年末頃。

ただ採用経験もまったくない中でいきなり正社員としてお迎えするのは不安があったので、まずは複業的に業務委託で関わってもらい、その後互いに納得した上で正社員としてジョインいただく形にしようと考えていました。

そこで、マーケターの業務委託を紹介いただけるサービス2社と、コーナーの3社に問い合わせをしました。

その中で、最終的にコーナーを選んだ理由は以下2つです。
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  ① 松元さん・コーナー担当者の門馬さんとお会いし、一番先に進めそうなイメージが持てたから、
  (事業理解・要件定義が的確で、「3カ月後までにWebマーケティングに強みを持つ1人目社員候補
  を、業務委託/副業の形態で採用する」という目標の具体的な達成イメージが持てた。)
  ② 人事のプロフェッショナルに関与してもらうことで、採用ノウハウを学ぶことができるから
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他の2社のようにWebマーケターの方を直接紹介してもらい、業務委託として仕事をお任せした方がもっと話は早かったでしょう。でも、それでは今後事業をさらに大きくしていこうと思った際、また採用ノウハウがない状態で進めなければなりません。

また、「こんな人を採用したい」という一定のイメージは事前に持っていましたが、今思えば詳細まで詰め切れておらずガバガバで(笑)。だからこそ人事のプロフェッショナルである松元さんに関与してもらって採用ターゲットの精緻化から取り組めたことが、結果として今回の成果につながっていると思います。


──松元さんが石田さんと初めてお会いしたときの印象は?

◇松元さん:元々社会貢献性の高いビジネスに関わることが好きなので、石田さんが手掛ける「体臭の悩みを解消する」サービスにはすぐ興味を持ち、ぜひ力になりたいなと思いました。臭いって自分だけでは認知しづらいものであり、かつ男性も女性も誰もが気になるもの。それを解消できるサービスがもっと広がれば、多くの人が喜んでくれるだろうなと感じたんです。

何より、当初お会いした時から石田さんが「助けて欲しい!」と率直なスタンスでお話をしてくれたり、こちらの提案にも真剣に耳を傾けてくれたりする姿勢を見て、シンプルに「何とか力になりたい!」と思ったことも、このプロジェクトにコミットできた大きな理由です。本人を前にして言うのは恥ずかしいですが(笑)

ただ、私自身「1人目採用」の経験自体はありませんでした。でも、これまでに会社内で初めてのポジションを採用するなどの似た経験は持っており、それを最大限活かして「オドレートさんに転用したらこうできるのでは?」といくつも仮説を立てて事に臨んだことを思い出します。


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──1人目採用プロジェクトを進めるにあたり、まずどこから手をつけていきましたか?

◇松元さん:最初に実施したのは「採用ターゲットの明確化」です。ディスカッションを通じて、石田さんの中で明確にイメージが固まっている部分と、まだまだ解像度を高められる部分をそれぞれ理解できたので、後者の「解像度を高める」ことから進めていきました。

ただ、何も基準がない中で対話だけで進めてしまうと、手触り感や現実味のないターゲット像になることも少なくありません。そこで一般的なCxOに求められるジョブ・ディスクリプションを石田さんにも見てもらいながら、細かいところについても精緻にすり合わせて行きました。

採用ターゲットが明確になれば、あとはそこからブレイクさせてタスクとスケジュールを洗い出すだけ(母集団形成はどこで行うか、選考活動の内容は、採用決定~承諾までの期間など)。その後石田さんと私で役割分担をして、実際のプロジェクトをスタートさせた形です。

◇石田さん:「プロの人事と一緒に進めると、こんなにスムーズに物事が進むんだ」と驚いたことを覚えています。採用の全体像をスタートからゴールまでをイメージした上でアドバイスをもらえるというのは、こんなにも安心できるものなのかとも。

設定した採用ターゲットに対して松元さんが的確にマイルストーンを示してくれるので、最短距離でゴールに向かっている実感を常に持つことができました。スピードを何より重視するスタートアップにおいては、トライ&エラーを繰り返している時間も暇もありません。だからこそ、これだけ短期でプロジェクト成功できたことは何よりありがたい成果でした。

また、採用ターゲット像に関しては事前に一定明確にできていたつもりでしたが、松元さんとの対話を通じてより輪郭がくっきりしていく感覚がありました。私の中では「入社するまで」のイメージしかなかったものの、松元さんは「入社後活躍」までイメージして人物像を定義してくれたので、そこが大きな違いだったなと今になって振り返っています。

これらを1人でやろうとしていたらどうなっていたか……考えるだけでも怖いですね(笑)。


──今回、わずか1カ月で1人目の採用ができたと伺っています。この要因はどこにあると考えていますか?

◇石田さん:先ほどの話と重なりますが、やはり「採用ターゲット」を最初の段階で明確にできていたことが大きいですね。

というのも、実は今回は1番初めにお会いした方で採用決定しまして。何名かお会いした中から選びたい気持ちも少しはありましたが、松元さんと決めた採用基準を満たした方と幸運なことに1発目からお会いすることができたので、迷うことなく決めることができました。もしターゲットが明確化されていなかったら、その方で決めきれずにズルズルと採用活動を続けていたかもしれません。

◇松元さん:幸運なことに、今回は想定していた中の最初のアクションで良い方に巡り合うことができました。ただ裏側では二の矢・三の矢も用意していまして。「見せ方をCxOからマーケ責任者へ変更する」「要件をやや緩和し間口を広げ、面接の中で可能性を見つけていく」など、最初の取り組みでうまくいかなかったとしてもすぐにネクストアクションに移れるように、いくつか手段を考えていたのです。もちろんこれは石田さんとも合意済みです。

◇石田さん:松元さんは「幸運でしたね」と言いますが、たまたま成功したのと、万が一失敗した際のリカバリープランがいくつも用意された上での1発目の成功では、安心感がまったく違います。「この打ち手が当たらなくてもこの辺まではいけるな」という感覚を常に持ちながら進めることができたので、不安になることはありませんでした。


──とてもうまく進まれたのだと思いますが、あえて「もっとこうすればよかったな」と思うことはありますか?

◇石田さん:結果も良くて常に安心感もあったので、正直大きく改善する必要がないくらい、うまく進められたかなと。強いて言えば、「もっと長期的な視点で松元さんにご依頼できればよかった」くらいでしょうか。

このプロジェクトがスタートした当初は、「なんとか1人目採用を成功させなくちゃ」と視点が短期的になっていました。なにぶん採用するのも、パラレルワーカーの方の力をお借りするのも初めてだったので、当然と言えば当然なのですが。でも松元さんのような素晴らしい人事プロフェッショナルの方にご助力いただけるのであれば、1人目だけでなく今後10人・20人と社員が増えていくことも見据えた上で仕事をお任せすることができたのではと今になっては感じます。なので、松元さんには今後も当社に継続的に関与いただき、力を貸して欲しいです。

◇松元さん:私自身、採用がゴールではないと思っていて。その方が入社することにより事業がどう成長したか、どんな良い影響があったかまで関与できて、初めてその会社の採用支援ができたと言えるんじゃないかなと。なので、石田さんから「長期的にお付き合いしたい」と言ってもらえて本当に嬉しいです。

あと個人的な反省としては、最初の段階でもっと自分のスタンスを明確にしておければ、石田さんがもっと頼りやすかったのでは?と考えています。

というのも、「他の会社のプロジェクトもある中で、こんなにやってもらっていいんだろうか」と石田さんに気を使わせてしまったこともあるんじゃないかなと。私としては自身のスキルアップデートにもつながるため自然とタスクを取りに行っていましたが、もう少し最初の段階でそのスタンスをお伝えできていれば、石田さんとしてももっと相談しやすかったのかなと思います。


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──このプロジェクトが終わった後に、インターン採用も実施したそうですね。

◇石田さん:そうなんです。もちろんそこでも松元さんの力をお借りしたわけですが、1人目採用を通じて一通り採用プロセスを学習できたので、それを元に自分なりにやってみようと思ってトライしてみました。実際にWantedlyで情報発信をして、Webライターのインターン採用につなげることができて。当初の狙い通り、採用ノウハウが自分のものにすることができているなと実感しています。

またパラレルワーカーの方と一緒に仕事をした経験から、「こんな形で外部の力を借りることができるんだ」という成功体験を積むことができ、今後事業を展開する上での“良い形”を知ることができました。社員を採用するだけが事業成長の手段ではないなと。

◇松元さん:石田さんのキャッチアップスピードは目を見張るものがありました。「松元の力も借りた」と言ってくれましたが、ほぼほぼ自走していましたからね。石田さんは経営者・会社員の両面の経験があり、ビジネスサイドの知見は元々豊富にありましたから、そこに私の採用に関する知見やマーケット感などをミックスできれば、スピーディにキャッチアップいただけるとは当初から感じていました。採用成果という成果はもちろん、こういったノウハウをクライアントに残せるのもパラレルワーカーならではじゃないかなと思います。


──今後パラレルワーカーの活用を考える企業に向けて、お伝えいただけることはありますか?

◇石田さん:まず「やったほうがいいです」というのが僕の意見です。なぜなら、採用ってとても大切なことにも関わらず、スタートアップにはそこに割く資金も工数も潤沢にはありません。オドレートのように1人目採用であればなおさらです。

経営者1人で資金調達もCSも開発も営業も兼務する中で、暗中模索しながら採用活動を行うことは時間的にも精神的にも厳しいものがあります。時間がかかったとしても成果につながれば良いですが、当然結果が出ないこともあるはず。またやり直す時間も費用も捻出するのは簡単ではありません。

だからこそ、プロの人事として活躍しているパラレルワーカーの力を借りて、最短距離で成果を出しつつその過程でノウハウを蓄積することができれば、そこで得た時間と知見で攻めに転じることができます。松元さんという素晴らしい方にお会いできたからこそ言えることではありますが、こうしてコミットレベル高く関与してくれる方の存在は、事業自体を大きく前に進めてくれるはずです。

◇松元さん:現在、正社員として別の会社に所属もしていますが、「プロジェクトを成功させたい」という想いは現職と石田さんの会社で違いはありませんでした。外部人材をアサインする際、コミットレベルの温度差を懸念する企業も少なくないですが、信じて任せてもらえればパラレルワーカーもできる限りのコミットをしてくれるはずです。そのためにもお任せするミッションや裁量などは明確にしておく必要はあると思います。

あと、コーナーの担当者(今回であれば門馬さん)が要件定義部分でしっかりと関与してくれるので、パラレルワーカー側からしてもプロジェクトに入りやすい印象を受けました。ただプラットフォームとして複業求人紹介を行うだけでなく、ちゃんとクライアント企業の事業成長や課題解決に伴走している組織・サービスなんだなと感じますね。


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スタートアップ企業の1人目採用をわずか1カ月で実現した今回の事例。「幸運だった」と石田さんも松元さんも言いますが、その幸運を呼び込むだけの明確な要件定義やアクションがその背景にあったことを取材から知ることができました。

そして「採用成功」という成果だけでなく、採用ノウハウや外部人材の活用方法を学ぶことができるなど、パラレルワーカー活用には副次的なメリットも多くあります。スタートアップのみならず、現状を打破したい企業にとって、パラレルワーカー活用は新たな活路を見出す1つの方法になるかもしれません。

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