2016年創業から成長を続けるITベンチャー、ライトアーム。成長の原動力は代表妹尾の会社づくりへの熱い想いです。第二回のインタビューは自社サービスについて。新規サービス開発に積極的に取り組む背景やビジョンを伺いました。
※第一回のインタビューはこちら
■社会貢献に根差したサービス開発で労働集約型からの脱却を目指す
ーーライトアームは近年、新規サービス開発に注力していますがなぜでしょうか。
開発に投資するだけの体力が会社についたので、エンジニア育成と会社のブランディングを目的に自社サービス開発は以前から検討してました。また、会社というのは、労働集約型から脱却しない限り、利益率は上がらないですし、ビジネスそのものが落ち込めば労働集約型で集めた人材分が経営リスクと化してしまいます。
今、ライトアームの社員は自分が労働してお金を稼いでいますが、この労働力を非稼働の売上が立つサービス開発に投資して、ゆくゆくはそのサービスによって得られた収益を全員で分配する。会社は、そんな将来を目指した事業展開を進めています。
ーー現在リリースしているサービス「Keicho」「リファレンスDB」の誕生の経緯を教えてください。
2021年1月にリリースした「Keicho」は、従業員の満足度を明確化し、会社と社員のコミュニケーションロスを減らすことを目的としたクラウドサービスです。eNPSと当社が独自開発した従業員満足度調査アンケート「詳細サーベイ」を用いて、従業員のエンゲージメント指数を明らかにすることができます。社員のモチベーションを把握することは、経営においても重要事項の一つです。
「こんなのがあったらいいな」という自分の理想とする仕組みをイメージしてサービス開発を行いました。より多くの企業にご活用頂きたく、現在このサービスは無償で提供しています。一企業としては費用対効果を出さなければなりませんが、まずはこのサービスが多くの企業の助けとなり、ライトアームの認知につながればと考えています。
また、「リファレンスDB」は「Keicho」の5か月後にリリースしたサービスになります。会社にとって、人材採用は大きな挑戦であり、リスクも含まれます。たとえば、採用した人物が職歴を詐称していて、入社後にとんでもない損害を会社が被ったという実例もあります。ベンチャー企業であれば、下手をしたら採用に失敗するだけで会社が潰れることもあります。そこで開発したのが初期費用無料、月額1980円で始められる「リファレンスDB」です。
求職者の前職での評価をWebで確認できるサービスで、採用活動の精度向上が実現できます。このサービスを通して、リファレンスチェックの文化を浸透させ、世の中から苦しむ会社や職務経歴詐称をして会社に損害を与えるような人を減らしていきたい。そんな世直し的な想いの下、サービスの提供を行っています。
ーー以上の2サービスの開発前に、「最適婚」というクラウドサービスもリリースされていますね。こちらは、どのようなサービスでしょうか。
「最適婚」は、2020年10月にリリースしたサービスです。私自身、10代で両親が離婚し、その後二人とも別のパートナーと再婚しましたが、再婚後に父親のイメージがだいぶ変わったんです。父親の葬儀の際は相手先の家族が大泣きして別れを惜しんでいましたが、おそらく、これは再婚前の家庭だったら目にすることのなかった光景だと思います。父親はきっと幸せだったんだろうなと思わず泣けてきてしまって。そんな父親が再婚時に利用したのが、結婚相談所でした。
以前は「結婚相談所に頼るなんて」と思っていましたが、父親の姿を見てその考えが180度変わりました。確かに考えてみたら、結婚相談所だとお互いのステータスも明確ですし、その上互いの希望を汲んだシステムマッチングが行われているので相性なども合う確率が高い。それで結婚相談所の創設を一時期考えましたが、すでに大手の競合がおり、参入はむずかしいと判断して断念しました。
では別の形でやろうと作ったのが、「最適婚」というマッチングサービスです。結婚のスタイルは、100年前はお見合い、50年前は恋愛と過去50年スパンで変化してきました。そして現代、欧米を初めてとして主流となっているのが、マッチングアプリによる結婚です。
これは個人的な見解ですが、人は結婚すると恋愛感情はなくなり価値観の相違に気づきやすくなります。この今まで見えていなかった価値観の違いが露呈することで、離婚に至るケースが多いように感じます。もしもマッチングであれば、恋愛感情以前に価値観を共有し合えているので、離婚率を下げることができるのではないかと本気で思っています。「最適婚」によって、親の離婚を悲しむ子ども達がいない社会を作っていきたいです。
■社内制度を充実させながら、3つの新規サービスでさらなる会社の成長を促進
ーー今期は、どのようなサービスのリリースを予定していますか。
SESのシステム開発事業は引き続き売上拡大を目指して注力しつつ、一方で新しい芽を出すためには種をまかなければなりません。そのため、2022年度は3つのサービスをリリース予定です。
1つは、オフィスの仲介から施工までを一貫して請け負うファシリティ事業です。お客様の成長を後押しすることが、お客様の右腕を目指すライトアームの役割ですが会社の成長を促すのは人です。いい人材を集め、モチベーション高く会社が存続するためにも良いオフィス環境が必要です。だからこそ、当社もオフィスデザインを大事にしています。
当社のオフィスは莫大な費用をかけて私が設計とデザインをしましたが、自ら価値を体現することが大事だと思っています。お客様に当社を事例として見ていただくことで、次はうちも…と相談や受注につなげていければと考えています。
残りの2つは現状まだお伝えできないのですが、1つはお客様の成長を飛躍的に加速させるBtoBのプラットフォーム開発を2024年に、そしてもう1つは飲食店とタイアップするBtoCサービスを今年中にリリースする予定です。特に前者については、当社にとって大きなターニングポイントとなる事業であると確信しているので、開発は慎重に行い、状況次第でリリース時期も検討しようと考えています。
ーー会社としては、どのような組織づくりを今後行っていくのでしょうか。
当社は今7期目ですが、10期目までは現在のオフィスで34人まで人材を増やしていく予定です。11期目からは100人在籍できる3倍の広さにオフィスを拡大し、最終的には自社ビルの建設を目指しています。
屋内にはジム、屋上にはBBQ、最上階にはレストランがあり、そこで三食無料で食べられる。そんな夢のような船を作りたいんです。実は飲食についてはすでに社内で昼食夕食の無料化の試みは実施していて、目標を達成したらすぐに福利厚生の一貫として導入しようと思っています。それから、当社には働く時間や場所を自由に選べるオールフリー制度や週休3日制というオリジナルの制度があります。これからも、他社にはない、尖った取り組みを実践できる組織づくりをしていければと思っています。
■求めているのは、技術力、ビジネス力、そして人間力を備えたエンジニア
ーー自社開発サービスも複数展開予定ということで、エンジニア採用が大事ですね。これからどんな人材を採用していきたいですか。
エンジニアリングという面でいうと、技術力はもちろんあることが前提で、さらに技術力を上げるための自分への投資などに積極的であること。その上で、ちゃんとビジネスセンスを持っているエンジニアです。
「あなたたちは、技術者である前にビジネスパーソンだ。」
これは、私がエンジニアによく言う言葉です。システム開発は、あくまでもビジネスを成立させるための一手段にすぎません。エンジニアだからといって開発だけを行うのではなく、このサービスが何のために必要なのかを考えて、指示待ちではなく自主的に動いて実行できる。そんなビジネスに興味があるエンジニアにぜひ来てもらいたいです。
それから仲間という面でいえば、まわりのメンバーが大好きになれるような人間性を持ち、仲間をリスペクトできる人間ですね。当社では、年1回合宿をして社員がお互いの人生を共有する場を設けています。生まれてから今日までどんな人生を歩み、どんな苦しみや喜びを味わってきたのか。どうやって現在の人間性が形成されてきたかを社員達はお互いに知っています。相手の歩んできた背景を知れば、相手へのリスペクトが生まれます。いざという時に仲間がお互いに信頼して助け合える関係づくりに一緒に取り組める、そんな方に来ていただけたらと思っています。
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