「高齢化先進国」とも呼ばれ、世界でも先んじて高齢者の割合が高まっている日本。その状況を踏まえ多くの介護・福祉サービスがリリースされていますが、私たちMIHARUは高齢者に必要なのは必ずしも介護サービスだけだとは思っていません。
70歳、80歳を超えても元気なシニアはたくさんおり、彼らのような「アクティブシニア」が楽しめる環境が整備されていないのが今の日本です。そこで私たちが提供するのが、シニア向けのライフパートナーサービス「もっとメイト」です。
孫世代の若いもっとメイトパートナーがシニア世代の自宅を定期的に訪問し、スマートフォンなどのデジタルレクチャーやお出かけのサポート、お話相手など、多岐にわたるお手伝いをしていします。利⽤されているお客様から、「ちょっと出来のいい孫ができたみたい」「若いお友達ができた」「⽼後に光が差し込んだ!」とのお声をいただいております。
そんな「もっとメイト」を支えてくれているのが大学生インターンのみなさん。自分たちの祖父祖母世代、もしくはそれ以上に年の離れたシニアの方たちを相手にきめ細かいサービスを提供してくれています。
2021年11月に資金調達に成功した私たちは、より事業拡大を促進させるため、新たに学生インターンを募集します。それに際し、現在インターンとして活躍する3名にインタビュー。彼らは現場で働く以外にも「本部インターン」で経営にも携わる優秀な学生たち。
彼らがなぜMIHARUでインターンを始めたのか、どんなやりがいを感じているのか話を聞きました。
なぜMIHARUにはビジネス経験のある優秀な学生が集まるのか。
―まずはみなさんがMIHARUのインターンに参加した経緯を聞かせてください。
加治木:私は法政大学1年で、MIHARUのインターン1号としてジョインしました。もともと起業家になりたくて、様々な人に話を聞いているうちに、今もお世話になっているゼミの教授にMIHARUを紹介されたのです。
起業家を目指したのは、自分の幸せとは何かを考えたのがきっかけ。突き詰めて考えた結果、行き着いた答えは「僕が大切な人を幸せにすること」でした。そして大切な人を幸せにするには、その人の大切な人も幸せにしなければなりません。その環がどんどん広まると、全人類を幸せにしなければいけなくなり、普通の会社員では実現できないと思ったのです。
もちろん、全人類には「高齢者」も含まれており、MIHARUのシニア事業は自分のやりたいことにマッチすると感じジョインしました。
那波:私は以前シニア向けのサービスをしており、その経歴を見たMIHARUからWantedly経由でスカウトをもらいました。
シニア向けの業界に興味を持ったのは両親の影響です。私は両親が年を重ねてから生まれた子どもで、両親は定年間近でも頑張って働きながら私を育ててくれました。せめて引退後は幸せに過ごしてほしいと思ったものの、元気な両親が楽しめるサービスが日本にはありません。そこで、アクティブシニアでも楽しめる環境を作りたいという思いからシニアの業界に興味を持ったのです。
MIHARUの事業はもともと私が思っていたビジョンに深くマッチしたため、この事業にコミットするために今は大学を休学してインターンに取り組んでいます。
松原:私は元々はインターンに興味がなかったものの、所属する学生団体で紹介されたMIHARUの事業内容を見て、興味を惹かれました。
私が育った地域は近隣住民との繋がりがとても強く、小さな頃から周りのシニアの方にお世話になりながら育ちました。バレンタインにはチョコをあげたり、正月にはお年玉をもらったり。そのため、普段からシニアにZOOMの使い方を教えるなど、MIHARUの事業に近いことをしていたのです。
自分が当たり前のようにやってきたことが仕事になる。そう考えると嬉しくてインターンに応募しました。
デジタル活用で社会との繋がりを作り、アクティブシニアの健康寿命を延ばす
―MIHARUの事業内容について聞いて活きたいのですが、まずは介護事業とはどう違うのでしょうか?
加治木:シニア向けのため同じように見えるかもしれませんが、介護とは全く違います。介護は、身心脳の衰えにより日常生活を送ることが難しい方に対し、睡眠・食事・排泄・入浴をお手伝いするもの。つまり「できないことを、できるようにする」サービスです。
一方でMIHARUのサービスは、年を重ねてもいきいき楽しく暮らしたい方に対し、「明日**へ出かけませんか?」「スマホを使えば**ができるんですよ!」と新たな生きがいや楽しみを実現するためにお手伝いするサービスです。つまり「0からプラスを創る」サービスです。
シニア世代のWell-beingの実現により、健康寿命を伸ばすのが私たちのミッションの一つでもあります。
那波:専門的な話をすると、健常者と要介護者の間には加齢によって心身が衰える「フレイル」という段階があります。要介護者になってしまうと、いくら治療を続けても健常者に戻ることはできません。フレイルの段階なら予防・対策をすることで健常者に戻れる科学的に立証されているのです。
私たちのサービスは健常者の方には長く人生を楽しんでもらい、フレイル段階の方には健常者の状態に戻ってもらう、それを価値として提供しています。
加治木:加えて言うなら、私たちがしているのはシニア世代の方々の「居場所作り」であり「自尊心の向上」です。年を重ねると、多くの方が定年退職などの理由で社会的役割を失い、同時に身体の機能も衰え家族のお世話になることも増えていきます。
そのような状態が続くと自分が生きている意味を見失ってしまいがちです。私たちはユーザーの方に寄り添うことで、単に健康寿命を延ばすだけでなく、自信を持って前向きに楽しく暮らしていただきたいと思っています。
―「シニアに寄り添うサービス」が、なぜデジタルサポートをすることになったのでしょうか?
加治木:私たちも最初からスマホを教えていたわけではありません。最初はシニア世代の方々のお話に耳を傾けるのが主なサービスでした。しかし、サービスを続けているうちに「スマホの使い方がわからないから教えてよ」という声がたくさん届くようになったのです。
それからスマホの使い方や活用方法をお伝えしていくと、デジタルを使うことで様々なプラスの効果があることに気づきました。SNSで社会と繋がれば、新たな居場所を作ることができますし、デリバリーサービスを使えば、多少足腰が衰えてもこれまでと同じような食事ができます。
「年を重ねるとできないことが増える」そんなネガティブなイメージを払拭する力がデジタルにはあると気づき、今ではスマホをはじめとするデジタルレクチャーがが事業の中心となりました。
シニアだからと身構える必要はない。素の自分を出すほど話が盛り上がる
―介護業界ではプロのケアマネジャーの方々がサービスを提供していますよね。MIHARUでは学生が中心になってサービスを展開していますが、そこに意図があれば教えて下さい。
松原:私の個人的な解釈ですが「何者でもない」大学生だから意味があると思っています。シニアの方の中には社会で活躍していた方も多いのですが、リタイアすることで社会的地位を失った方も少なくありません。そんな「何者でもない」高齢者と私たちがスマホレクチャーで繋がり関係性を築いていく。そこに重要な意味があると思いますし、人としてとても尊い営みだと思っています。
―ユーザーの方とは2世代、3世代も離れていると思いますが、話をしていて共通の話題はあるのでしょうか?
那波:無理して共通の話題を探す必要はないと思っています。私たちのサービスを利用するユーザーの方々は、新しいことに興味を持っている方が多く、今の若者の価値観や流行っているものに興味津々です。
無理して相手の共通の話題を探さなくても、自然体で話すだけでも話が盛り上がっていきます。
加治木:私も最初は「シニア世代の方々と何を話せばいいのかな」と不安でしたが、それは杞憂に終わりました。メディアではよく「高齢者は気難しくて頑固」というネガティブなイメージを発信していますが、実際にはそんなことはありません。
少なくとも、これまで私がお会いしてきたシニアの方々は本当に賢くて面倒見もよく、優しくてかっこいい方ばかりでした。実際にインターンを始めてみると、みんな最初に持っていた「シニア像」が崩れていると思います。
―例えばどんな話で盛り上がっているのか聞かせてください。
那波:どんな話でも盛り上がれますよ。自分が考えていることや身の回りの話をすると、向こうも「自分の時代はこうだった」と話してくれるんです。その話が面白くて自然と盛り上がっていますね。
相手がシニアだからと身構えるよりも、素の自分を出すほど、向こうも気持ちよく話してくれますし、対等な目線で向き合ってくれます。
松原:生きてきた時代は違っても、同じ人間ですから共通点も多いです。特に恋愛話は共感できることも多く、一番盛り上がりますね。
成長を求める学生にとってこれ以上ない環境の秘密とは
―どんな学生ならMIHARUのインターンを楽しめるでしょうか?
松原:人が好きな人にとっては、こんな面白い仕事は他にないと思います。大学生の多くはシニア世代の方と話す機会があまりないと思いますが、MIHARUのインターンをすることで多くの方の話を聞き、自分の経験値も溜まっていきます。
新しい人と話し、様々な価値観にふれるのが好きな人にとっては、これ以上なく面白い仕事ではないでしょうか。
―インターンをすることで期待できる成長があれば聞かせて下さい。
加治木:まずはビジネスマナーを徹底的に叩き込まれます。シニア世代の方の中にはマナーに厳しい方が多いので、訪問先で粗相がないよう教え込まれるのです。そして、それ以上に身につくのがコミュニケーション力と顧客提案力。
人と話すのは自然に行われる行為ですが、研修では相手や反応に合わせた緻密に計算された会話も学びます。「相手はこんな人だから、こういう会話をしよう」と考えながら話す癖が身につきますね。それはどんな仕事をする上でも武器になりますし、人生を必ず豊かにしてくれるでしょう。MIHARUの研修を受けながら実践すれば、誰でも2ヶ月後にはコミュニケーションの達人になるはずです。
那波:インターンを始めてすぐの頃は、先輩に同行して訪問し、訪問が終わってからフィードバックをもらえるんですね。それがとても的確で細かいところまで指摘してもらえるので、真摯に受け止めればすぐに成長できるはずです。
また、私たちインターン生にも「どうしたらお客様が増えるか?」「何をしたらお客様が続けてくれるのか?」など、事業の重要KPIを達成するための問いが与えられます。そこに真剣に向き合う中で、課題解決力が養われます。
松原:シニア世代の方々が直接声にしてない潜在ニーズも読み取らなければいけないので、その力が身につけば、提案する力やマーケティングにも活きるのではないでしょうか。
―最後にインターンに興味を持った学生にメッセージをお願いします。
加治木:私たちの仕事は人のQOLをあげること、つまり人を幸せにすることです。そのプロが集っている環境なのですから、私たちの職場が楽しくないわけがありません。
社員のみなさんはもちろん、インターン同士も仲がよく、よく将来の話で盛り上がったりします。今はまだ社員数に比べて学生が少なく、一人にかける熱量が高いため、ジョインするのに最適なタイミングと言えるのではないでしょうか。
那波:MIHARUのインターンは楽しいものの、決して楽ではありません。私はMIHARUの前にも仕事をしていたので、自分は仕事ができる方だと思っていました。しかし、インターンを始めてから先輩たちのフィードバックを受けて、天狗の鼻を叩き折られましたね。
しかし、そのおかげで更に成長することができました。厳しい環境を乗り越えてでも成長したい方はぜひジョインしてください。
松原:MIHARUは社員もインターンもお客さんも、みんな人生に対して前向きでいい人ばかり。そういう環境で切磋琢磨できる経験はとても学びが多いです。
人生の前半でこんなに悩みながらコミットできる選択をした私を、将来誇りに思うと思います。成長したい方は絶対後悔することはないと思うので、ぜひ一度話を聞きに来てみてください。