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スタートアップが「クレド」を作って変わったこと〜作り方と内容を全公開〜

Photo by Leon on Unsplash

なぜクレドを作ろうと思ったのか?

クレドが重要であることはみなさんご存知だと思います。
私も知ってはいたのですが「ミッション・ビジョンはあるし、近々では必要としていない」と、後回しにしていました。

しかし、メンバー(シニアのお宅に訪問しサービスを実行するコンシェルジュ)の研修プログラムを作っている際に「この辺は、お客様に合わせて提案すればいいよね!」とマニュアルやロールプレイングではカバーしきれない部分から逃げている自分に気づきました。逃げているというよりは、指針や判断基準が何もないのに「よしなによろしく!」と、メンバーに丸投げしていました。

そこで、メンバーが気持ちよく迷うことなくお客様に合わせた対応ができるように「判断基準」や「価値基準」となるクレドを作ることにしました。

いざ、クレドを作る時のプロセスとは?

検討から完成まで約1週間で通ったプロセスは下記です。

① 検討プロジェクトの発足
② 具体例を読み漁る(4時間)
③ 叩きを作る(2時間)
④ チームでディスカッション(4時間)
⑤ ワード・ニュアンスの調整(2時間)
⑥ 最終アウトプット作成(3時間)

① 検討プロジェクトを発足
まずは、メンバー2名に声をかけ、クレド制作プロジェクトを発足しました。一人は、サービスへの共感が高く、深い思考力がある方。もう一人は、人事畑が長く、組織コミュニケーションに精通している方。言わずもがな、この人選は重要です。2人には、クレド作成の目的を伝えた上で、③のディスカッションに向けて、アウトプットイメージや構成の参考になる具体例を探して欲しいと依頼しました。

② 具体例を読み漁る(4時間)

次に、近い業種の企業、好きな企業、クレドで有名企業などの具体例を50社ほど読み漁りました。そこで、「うちのビジョンに近いな」「この言葉は素敵。絶対入れたい。」「このクレドは高圧的で好きじゃないかも」など、自社に照らし合わせながら良い具体例を探しました。その上で、特に好きな3社のクレドの優れた要素を下記のように抽出しました。

・「会社からメンバーへの約束」が入っている。
・ビジョン・ミッションとの繋がりがわかりやすい構成。
・「ーしろ」「ーだ」ではなく「です・ます」の文章が良い。
・複数の指針がある場合は、優先順位に書く。

③ 叩き(構成・項目・必須ワード)を作る(2時間)
次に、「ビジョン」「ミッション」「サービスコンセプト」「お客様の声」「人材要件」「起業ストーリー」など、自社の要素をもう一度見直しながら、構成や項目を書き出しました。「なんで会社作ろうと思った?」「どんな会社にしたいの?」を自問自答しながら、頭の中のものを一気に言語化しました。


④ チームでディスカッション(4時間)
プロジェクトメンバーと意見を持ち寄って、ディスカッションをしました。「ライフコンシェルジュ(職種)はどうあるべきか?」「どんな会社にしたいか?」を議論しました。②で考えた叩きももちろん重要ですが、「共感を生み、行動したくなる」クレドにするためには、会社のメンバーと、とことん話し合うことが重要だと思っています。
特に【約束】項目は、「私に何を約束してほしい?」と聞き、痺れる内容が返ってきて、ほぼそのまま文言として入っています。
同時に、「本当にクレドに入れるべきことか?」も意識しました。議論が白熱すると、いろんな要素を入れたくなるので、「コンシェルジュがお客様対応する際の行動指針であり価値基準」という目的からずれないように気をつけました。実際に、「これは採用要件に追記しよう」「これは業務に追加しよう」と、クレドに入れる必要がないがサービスを進化させるためには重要という副産物が複数ありました。
ここまでで、クレドの構成項目と大まかな内容が決まりました。

<クレド項目>
◇コンセプト:サービス意義・メッセージ
◇ビジョン:会社として将来的に成し遂げたいこと
◇ミッション:会社としての存在意義・使命
◇顧客との関係:お客様から引き出したい言葉
◇行動規範:ミッション・ビジョンを成し遂げるための行動
◇約束:会社からメンバーへの願いと約束

※一般的なクレドは【行動指針】を指すと思いますが、今回は、行動指針と深く関係するその他の項目もクレドの一部として捉えています。

⑤ ワード・ニュアンスの調整(2時間)
ある程度形になった後で、「伝えたい内容とワードや文章が一致しているか?」の確認をすることです。同じワードでも人によって受け取る印象は異なるという大前提のもと、メンバーから共感が得られるワードや言い回しになっているのかをチームで話し合い確認しました。クレドはマニュアルとは異なり、抽象的な表現も多いため、ワード選びにはこだわることが大切だと思います。経験・立場・役割の異なるプロジェクトメンバーの目を通すことによる発見は多くありました。

⑥ 最終アウトプット作成(3時間)
最終アウトプットの形態は、クレドの読み手や読むシーンを想像して作りました。
まず、クレドを身近なものにして欲しかったので、いつでも見られるように、メンバー全員がお客様を訪問する際に必ず持っていくファイルに入る大きさ一枚にまとめました。また、クレドを読んだ後「やっぱりいいサービスだなー。よし、頑張るぞ!」とほっこり温かくなりなりつつ、やる気がみなぎって欲しいと思ったので、ストーリー性を意識して、各項目を配置しました。

完成したクレドはこちら


クレドの使い方(活用方法)

クレドは作っただけでは意味がなく、メンバーに浸透させないといけません。とりあえずみんなで唱和するのも、無意味だと思います。
弊社の場合は、二つの場面で活用していますのでご紹介します。
一つ目の場面は、弊社にジョインしてくれた方向けに行う研修です。研修冒頭に、起業背景やサービスへの想いと共に、クレドについて約1時間説明をします。「うちのサービス好きになってくれますように。会社のファンになってくれますように。」と、心の中で念じながら熱く語っています。笑
二つ目の場面は、月に一度行われる顧客対応を振り返る会議です。メンバーが実行した良い顧客提案やサポート内容を、クレドに沿って解説しています。「すごい」と「ありがとう」が溢れるポジティブな会社にしたいので、実行したメンバーに、ヒーローインタビューのような形で、行動きっかけや背景を話してもらっています。


クレドを作って変わったことは?

では、実際に創業1年目、サービス開始から半年のスタートアップで、クレドを作って変わったことについて紹介します。

① クレドという拠り所ができたおかげで、経営判断のスピードが上がった
日々、大小さ様々な決断が強いられる中で、創業の原点や価値観が刻まれているクレドは良い指針となり拠り所となります。恩師が「迷った時は企業のDNAに立ち返るべし」とよく言っていましたが、クレドはDNAの基礎になると思います。

② 行動指針が明確になったおかげで、メンバーの顧客対応レベルが上がった
クレドを作ったことにより、メンバーそれぞれが自分らしいコンシェルジュ像や顧客対応を考え行動するようになったからだと思います。また、業務報告のクオリティも上がりました。クレドによって、報告のポイントを掴んだのだと思います。

③ 共通言語ができたことにより、チームワークが強化された
クレドによって価値観のすり合わせをしたからだと思います。サービスや経営方針の会議の場で、以前よりもコミュニケーションが円滑です。長年連れ添った夫婦?と思うくらい、理解・共感してくれるメンバーには感謝です。

以上のことから、「思いはあるけど形がない」スタートアップだからこそ、クレドを作成し進化をしています。

最後に

クレドは会社の鑑です。
このストーリーを読んで一緒に働いてみたい!と思ってくれたら何より嬉しいです!

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