皆さん、こんにちは!テレシー採用広報の石井チャンです。
さて、今回も前回の「ディー・オーエス様」に続き、テレシーがこれまで制作したテレビCMの中から4作品を厳選し、各作品の制作・撮影現場の様子についてクリエイティブチームを中心にインタビューをした内容をお届けします。
第2弾は、『DIGITALIO』様のこちらのCM!
[Production Member ]
CD : 村井陽介 Planner : 矢野潤一 Sales : 開米由梨
ターザンのようにぶら下がったデジ子さんが、豪快に「面倒」と書かれた壁をぶち破るこのCM。それも、何度も。少し想像するだけでも、撮影現場はどんな様子だったのだろうか?デジ子さんは一体どんな方なのだろうか?と気になりますよね。どういうお客様のご要望や課題感からこのCMが誕生したのか?もちろん今回も撮影現場の“ここだけの話”も聞いてきました!それでは。
Q1 お客様にどういう課題やご要望がありましたか?
矢野)今回ご依頼をいただいたDIGITALIOさんは、「デジコ」というデジタルギフトサービスを扱う企業様でした。
まず、“デジタルギフトサービス”について補足しておいた方がいいかなと思うのですが、例えば、ある企業が「SNSに投稿してくれたら、電子レンジ(もしくは、3000円分の金券)をプレゼント!」といったSNSを用いたキャンペーンを実施する場合、その商品や金券を自社で抱えて郵送したり、そのためにユーザーから個人情報を含む様々な情報をもらう必要があったり、、、と様々な作業が必要になります。
ですが、これらの作業を全てデジコに任せると、自社で商品在庫を抱える必要もなければ、金券のギフトの場合も当選者だけにデジタル上で都度発行から送付までできるという、まさにギフト系のサービスとして素晴らしい内容なんですよね!
ただ、「デジタルギフト」というワードが見る人に届きづらいかもという懸念もあったので、クリエイティブでその表現を押さえつつも、想起率や市場認知率を高めて「デジタルギフトと言えばデジコ」を視聴者の方々に印象付けたいということが一番の目的でした。
Q2 Q1を受けて、どう制作を進めていきましたか?
矢野)まず、「カテゴリ認知」を考えた時に「デジタルギフト(=カテゴリ)によって得られるベネフィットは何か?」ということを認知させるために、見る人に「なんかデジタルギフトって良いかも?」と思ってもらう必要があるよねと、その上で、「デジタルギフトといえばデジコ」という「ブランド認知」から実際の利用まで持っていきたいという想いがあったので、特に認知に向けた速いアクションが求められていました。
ですので、強みを伝えていくことも大事にしながら、ブランド認知として「デジタルギフトをシンプルに」、さらにタグラインとして「デジタルギフトはデジコ」というのを一緒に提案しました。
最終的に採用されたものは、大きなカテゴリ認知を取りつつ、新たにデジコのブランド認知をさせていくというもので、デジタルギフトに関する様々な面倒事から解放されることを表現してカテゴリ認知を抑えつつ、ブランド認知として「デジタルギフトといえばデジコ」というサービス名を繰り返した提案でした。
ただ、ここまでだけでは、実は、カテゴリ認知とブランド認知しか担保できていないので、さらに、テレビCMで用いたクリエイティブ表現を再活用しながら、サービスをより具体的に説明した3パターンのweb動画をターゲットに合わせて配信しました。
ターゲットを潜在層、準顕在層、顕在層のファネルで区切って、ニーズの高い人にはより具体的な内容のコミュニケーションをしていくような配置にしたことが今回のポイントですね!
Q3 ターゲットに合わせて、動画も複数制作したということですか?
矢野)そうですね。本来ですと、各ファネルに向けたメッセージというのは、各ターゲットに対して響くメッセージが違うので全然変わってきます。
ただ、今回に関してはクリエイティブは統一しました!
メッセージは変えましたが、「デジタルでシンプルに」という核の部分は全てのファネルに共通して伝えたいところだったので、表現は統一しました。その理由としては、CMで認知を取れるので、そこで認知した人の中で興味を持って下さった方々を準顕在層、顕在層に引き上げて、CMを見た人が購入に至るようにイメージを繋いでいくという意味で、テレビCMで作ったクリエイティブをそのまま生かし、もっと具体的にした短いweb用の動画を作りました。
また、webの場合は、なるべく短く訴求していくのが大事なので、頭5秒で壁をぶち破る表現を入れて「なんだこれ?」と興味を引き、スキップされないようにする構成を組みました。
Q4 進行する上で立ちはだかった壁はありますか?
矢野)壁をぶち破るシーンは失敗ができない状況だったので、撮影する上で一番大変でしたね!(笑)
流石に一発ではできないのでスタンバイ用の壁を用意してはいたものの、紙の壁だったので、その都度張り替えて、アイロンをかけて…という時間が必要、かつテイク数もどんどん増えていってしまうので、キャストの方にかなり事前練習をしていただきました、、、
さらに、壁を破るときのシュールさや、着地の角度なども色々と検証していたので、村井さんを中心に制作会社とセットに関してもかなり細かく撮影前に擦り合わせました。キャストの方を始め現場の皆さんの協力もあって、無事良い破り具合が撮れたので本当によかったです!
Q5 今回のCM制作で最も大切にしたことは?
矢野)デジタルギフトサービスにはデジコの他にもサービスがありますが、実はテレビCMを放映するのはデジコが初めてだと思います。
ただ、サービス自体の理解が難しいものなので、テレビCMでサービス内容を正確に伝えるのは難しい、ひとまず「“デジコ”というのがデジタルギフトに関わるサービスである」というのを知ってもらおうと思ったので、「デジタルギフトサービスとしてのデジコ」というのをとにかく見る人に残すことを大切にしました。
なので、名前とデジ子というキャラクターでデジコのロゴをきちんと認識させて、そこでとった認知を元に、同タイミングでwebで解説動画を流すことで理解はそちらで深めてもらうという導線を狙っていました。
あくまで、テレビは「認知」、webで「理解」というミックスメディアで展開した案件になります。
Q6 今だから話せる“ここだけの話”!
矢野)他の指名案件のクライアントさんに対しても、「テレシーとはどういう会社なのか」について資料を用いていつも初めに説明する時間をいただきますが、特に今回はグループ内のクライアントさんだったこともあり、よりテレシーって実際にどういう感じになっているのかと力量を見られる感じもあったので、いつも以上に緊張した案件ではありましたね!(笑)
村井)あと、このCMには壁を破るシーンがあったので、アクションができるモデルさんに出演をお願いしました。ただ、全部で4カット撮影する必要があったのですが、予算の関係から破れる壁の枚数に限りがあったので、予行演習をかなりやっていただきました、、、ターザンロープにぶら下がって、しかも、デジコお面を被って、、、、!ものすごく健気に頑張ってくれていましたが、実際にはかなりハードワークだったと思います。
矢野)それに、結構セットの高さがあったんですよね!もちろん分厚いマットを用意して安全に着地できるようにはしていましたが、とても足で着地できるようなスピードではなく、背中から落ちるような形だったので、もうキャストさんには頭が上がらないですね。
矢野)他にも、より印象に残すという意味で、監督に絵づくりにこだわっていただきました。例えば、背景の色づくりでNHKの体操番組のような世界観を作ったり、お面も「軽いけど丈夫、かつザラっとしていて高級感がある」といった凝った質感を出してもらったりと、美術さんに非常に細部までこだわっていただきました。とにかくクラフトを頑張った案件ですね!
村井)あと、面倒を抱えている人の表現を最初は人でやろうと思っていたんですが、最終的にはマネキンになりました。監督との話の中で、人がそこで変にリアクションを取るよりかは、マネキンの方がシュールな世界観の中で「面倒な作業」が際立つのではないかということで、マネキンを採用することになりました。我々の提案を受けて、「そうしましょう」と決めてくださったクライアントの担当者の方々も同時に凄いなと思いました。
ただ、マネキンはマネキンでかえってシーン毎に体勢を変える必要があったので、「可動式のマネキン」を探すのにかなり苦労しましたね。(笑)担当してくれた制作会社のPMの方は、「もう二度とマネキンを見たくない」と言っていました。(笑)
突き破る時の気持ちよさのところでも、なかなかテレビCM撮影でやることはないので、テレビのバラエティ番組の制作が得意な制作会社にお願いをしました。全体的に細部までクリエイティブにこだわった案件だったと思います。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
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