社会福祉法人 わらしこ保育園&わらしこ第2保育園
社会福祉法人わらしこの会は東京都府中市にあるわらしこ保育園とわらしこ第2保育園を運営しています。私たちは「一人でも多くの子どもたちが、平和な世の中で、安心できる大人のもとで伸び伸びと育ってほしい」を保育理念としています。
https://warashiko.com/
児童発達支援事業所Tossie(トッシー)の管理者・澁谷礼子さんは、わらしこ第2保育園に子どもを通わせる保護者でした。誘われて、パートとして厨房に入り、料理を「修行」してTossieへ。2017年4月からは管理者を任せられています。本人いわく「ごはんをつくる人兼管理者です」と。支援のスタンスは、わらしこの会が手がける保育と共通していて「保育士の資格を活かして経験の幅を広げたい人にぴったり」と話します。
わらしこの会の理念に共感
――もともとは保育園の保護者だったそうですね。
澁谷 娘3人がわらしこ第2保育園の年長と2歳児クラス(一卵性双子女児)に入り、それから4年間お世話になりました。長女のクラスの保護者の人から「一緒にやらない?」と誘われて保護者有志の会の仲間になり取り組んでいたところ、当時の園長だった大伴さん(=現わらしこ保育園・大伴美砂子園長)に「パートとして厨房を手伝ってくれない」と声をかけられました。
――それまでは、どんなお仕事を?
澁谷 最初に就職したのは家庭用品などを取り扱う商社で、百貨店などに卸売りの営業をしていました。それからはフラワーショップに8年、ヤクルトの販売を5年とか。わらしこの会には、はじめはダブルワークで厨房に入り、7ヵ月ほど料理を「修行」しました。そして2016年9月から、このお仕事一本にして、給食のおばさんとしてTossieではたらくようになりました。
――料理も保育も未経験でのキャリアチェンジだったわけですね。
澁谷 子どもも料理も好きでしたから。大伴さんを尊敬していて、わらしこの会の理念にも共感しました。それで、ここではたらこうと決めました。
――現在Tossieで預かっている子ども、そして職員の構成はどうなっているのでしょう。
澁谷 さまざまな障がいを持つお子さんが、Tossieを利用しています。看護師の資格を持つ職員がいないので重度心身障害児は預かっていません。職員は昨年度まで私のほかに30代前半の女性と20代後半の男性という常勤3名で、非常勤が5名でした。そのうちのひとりが非常勤から常勤になり、2020年4月からは各4名の体制になりました。非常勤職員にはわらしこ保育園・わらしこ第2保育園の園医をしている歯科医の先生がいて、口腔ケアや摂食指導をお願いしています。
職員が積極的に遊びに参加
――日常的な支援の内容は?
澁谷 公園まで歩いて行って、土の斜面を裸足でのぼったり、室内ではリズム遊びやロールマットマッサージをしたり。わらしこの会が運営する保育園のノウハウを取り入れて、五感を使う事を大切に考えています。そして遊びを通して、体幹が鍛えられ、脳に刺激が与えられることで、全身の発達を促してくれる効果が期待できます。非常勤の歯科医の先生は言葉を発するには、口だけを訓練するのではなく、身体全体を動かすことで言語にも良い影響が出るとおっしゃっています。支援体制は子ども10人に対して職員が5名。子どもによっては一対一のカップリングをしますし、子どもに集団のなかでのリーダーを任せることも。子どもは大人を見てマネをしますから、職員が積極的に遊びに参加して、身体の動きを教えることを意識していますね。大人自身が楽しむ事も大切です。
――保育園とも連携していると聞きました。
澁谷 保育園の集団のなかで一緒に過ごす機会を設けています。すると周りへの興味がわいてくる子が出てきますし、保護者が子どもの力を信じるきっかけにもなっています。安全第一で、危険がないように細心の注意を払いながら、生活を基本とした療育を通して、集団でも過ごせるように考えて取り組んでいます。新潟・松之山の合宿に子どもを連れて行ったこともあります。
――預かるなかで、いろんな工夫をしているのですね。
澁谷 児童発達支援事業所に1~2時間だけ預けるケースが多いなか、ここで生活する6時間は貴重です。毎日の繰り返しが大切ですので、週3日以上の利用を保護者の方にもお願いしています。ごはんをつくる人として言えば、給食は和食が中心で、野菜をできるだけたくさんつかい、歯応えが楽しめるように工夫しています。お米は松之山の田んぼでとれたもの。おいしいと評判ですし、口腔の専門家である歯科医の先生からもバランスが良いとお墨付きをいただいています。
発達を考えた取り組みを工夫
――管理者として職員を迎え入れるにあたっては、どんな人に期待しますか?
澁谷 保育士の資格取得を目指している学生さんなどが入ってくれたら、すごく勉強になる経験ができると思います。保育士としてはたらいた経験があって、育児ブランクからの復帰を考えていたりする人にもぴったりです。ご希望に応じて、扶養内ではたらくこともできますので。
――Tossieという児童発達支援事業所を、これからどうしていきたいとお考えですか。
澁谷 2020年3月、生粋のTossieっ子がはじめて卒所しました。染色体異常を持って生まれたその子は、4年間通い続けてくれて、保育園の合宿にも同行して、生活を楽しみ切ってきました。感じる。考える。そんな取り組みを通じて成長してくれたと思います。このTossieはまだまだ知名度が低く、わらしこの会が運営している児童発達支援事業所だということも広まっていません。それが課題だと考えています。障害を持つ子どもが、生活を通して自主的に楽しみながら取り組める環境づくりを心がけています。その自信はありますので、もっとたくさんの人に知ってもらえるようにしていきたいですね。
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