YOUTRUSTメンバーの素顔を探るインタビュー連載企画「#ユートラとわたし 」。今回登場してくれたのは、カスタマーサクセスの門野妹(かどの・まい)です。
株式会社ユニラボ、株式会社ペイミーでカスタマーサクセスと人事を経験したのち、2021年8月に1人目人事としてYOUTRUSTにジョイン。2022年4月にカスタマーサクセスに異動し、オンボーディングを担当している門野。
「YOUTRUSTは出来上がっている会社、完成されたプロダクトだと言ってもらうことも増えました。でも実際はまだまだ課題が山積みなんです」と語る門野。彼女の目から見たYOUTRUSTの現状と課題、これから目指す姿を聞きました。
人事経験を生かして踏み込んだ提案を。得意なことで事業に貢献したい
—これまでの経歴を教えてください。
長期インターンを経て、2017年に新卒で株式会社ユニラボに入社しました。2020年には株式会社ペイミーに転職し、2021年8月に1人目人事としてYOUTRUSTに入社。2022年4月からはカスタマーサクセスに異動し、オンボーディングを担当しています。
3社とも、人事とカスタマーサクセスを中心に幅広く経験を重ねてきました。そのなかで一貫して大事にしているのが「事業貢献へのこだわり」です。私が考える事業貢献は2つあって、1つは数字に貢献すること。人事もカスタマーサクセスもどちらも数値化できる部分があるので、つねに「数字でインパクトを出すにはどうすればいいか」を考えて動いてきました。
もう1つは、自分にしかできないことをすること。私は自分のキャリアにおいて、職種へのこだわりはありません。それよりも、会社全体を見たときに自分が何をするのが最適か、得意なことを生かして事業に貢献するにはどうすればいいかを考え、動くことにやりがいを感じています。
—カスタマーサクセスに異動して、人事の経験やスキルが生きていると感じる部分はありますか。
たくさんあります!人事とカスタマーサクセスって、意外と似ている部分が多いんですよ。理想の状態に向かって具体的な施策を考え、まずはトライしてみる。その結果を振り返り、また新しいトライを続けながらだんだん理想に近づけていく、という本質的なところは一緒だと思います。伴走して成功に導く対象が社内のメンバーか、クライアントかという違いだけなんです。
あとは、クライアントが置かれている状況がよくわかるので、そこを理解したうえで一歩踏み込んだ提案ができるのは人事を経験している強みですね。私に人事経験があるのをご存じなクライアントも多いので、YOUTRUSTでの採用活動以外にも、人事担当者としての悩みなどを相談してくださることもあります。そうしたときに自分の介在価値を感じますね。
目指すのは、属人から型化への転換
(カスタマージャーニーマップ)
ー異動してから現在まで、取り組んだことを教えてください。
最初の頃は、カスタマーサクセスチームがこれまでどのように業務に取り組んできたかをヒアリングして、まずはまったく同じことをやってみました。YOUTRUSTの今までのカスタマーサクセスの内容を踏襲することで既存メンバーの言う課題点は何かについての解像度を上げたかった、というのが理由です。
1~2ヶ月で全体像が掴めたあとは、改善点を洗い出して仮説をもとに1つずつ新しい施策を試していきました。考えた施策をクライアントにぶつけてみて、反応や結果を振り返ってまた施策を練って……というように、ひたすらPDCAを回しました。
その過程で取り組んだ施策の1つが、キックオフMTGの内容変更です。いきなり全面的に変更したわけではなくて、細かいトライをいくつも繰り返し、3ヶ月経った頃には使用している資料や内容を6割ほど変更しました。
キックオフMTGの最適化を進めつつ、その後の振り返りMTGや、途中のフォローの方法を細かく変更をかけることで、全体のオンボーディング期間での土台作りを最適化していった形です。
—今後力を入れていきたいことを教えてください
これまで属人的にやってきたことを言語化して、メンバー全員で均一なアウトプットが出せるように「型」を作っていきたいです。
今まではオンボーディングチームの立ち上げ期だったこともあって、メンバーがそれぞれ自分で仮説を立ててそれをひたすら実践して検証していくような、力技でなんとかする状況が続いていました。立ち上げ期はそれでもよかったのですが、チームメンバーが増えてくると属人的な運用では限界があります。
実はすでに、型化に向けて少しずつ動いている段階です。型化したことをメンバー全員で実践してみて、その結果が以前と比べてどう変わったかを検証しています。今後はこの「実践して分析し、新たに改善する」というサイクルのスピードをもっと上げていきたいと思っています。
あとは、セールスチームとの連携についてはもっと強化していきたいですね。ある程度やってきてわかったことですが、キックオフをする前の段階で顧客の期待値が既に決まっているケースも多く、活用や更新を意識した上でセールスとオンボーディングがどういった期待値を作り、どう活用するかの土台を作れるかが、ご利用の期間中の顧客のパフォーマンスに大きく影響するため、連携を強化していかねばと思っています。
カスタマーサクセスとしてもYOUTRUST全体としても、課題は山積み
ーカスタマーサクセスチームが抱える課題はありますか。
さきほどの話にもつながるのですが、あらゆることが言語化できていないのはチームとしての課題の1つですね。たとえば、クライアントと契約更新できたとしても、なぜ更新できたのかがまだまだ言語化できていない。個人の成果が出ていても、チームとしての再現性が低い、そんな状態だと思うんです。
本来であればクライアントに一歩踏み込み、クライアントの真の課題は何かを掴みにいく。それをもとに戦略的な思考をもって仮説を立て実践していく……というのがカスタマーサクセスのあるべき姿ですが、今は必ずしもその状態が実現できているとは言えません。
クライアントへ提供できる価値をもっと高めていこうとしたときに、カスタマーサクセスの課題を解決することはもちろん、YOUTRUST全体のプロダクトやサービス提供のあり方も変えていかないといけないのではないか、というある種の危機感もありますね。
ーカスタマーサクセスとプロダクトチームの関わり方を教えてください。
お互いの距離が非常に近いので、カスタマーサクセスからの要望をストレートにプロダクトチームに伝えられます。2022年6月にビジネスサイド専任の開発チームが拡大したおかげで、開発スピードも飛躍的に上がりました。現在は毎週何かしらのリリースがされるような開発体制です。
そうした環境なので、カスタマーサクセスがクライアントの声をしっかりと拾いあげ、そのなかでプロダクトに落とした方がいい部分をいかに的確にプロダクトチームにフィードバックするかが大事だと思っています。
直近では、候補者の検索機能や権限設定のリリースなどはカスタマーサクセスの声から開発につながった事例です。クライアントからの評判もよく、カスタマーサクセスとプロダクトチームの連携が良い改善につながった実感があります。
「YOUTRUSTってイケてない」と思う人こそ飛び込んできてほしい
—門野さんから見たYOUTRUSTの現状を教えてください。
「YOUTRUSTってすでに出来上がっていると思っていました!」と言っていただくことも増えたのですが、まったくそんなことはなくて。むしろ完成形にはほど遠いと考えています。
たしかに、採用サービスとしては基本的な部分は対応できるようになってきました。でも私たちが目指しているのはそこではありません。「企業成長を加速させるHR業界の新たなスタンダードを創る」というのがカスタマーサクセスが所属するキャリア事業部のミッションなので、採用体験・採用文化を変えていくという気概を持って、その実現に向けてひたすら進んでいっている状況です。
—「HR業界の新たなスタンダード」は、門野さんはどのように捉えてらっしゃいますか?
YOUTRUSTでの活動を起点に企業の本質的な採用力が高まっていく状態をつくりたいと考えています。
今はどうしても、世間的に名が知られている企業かどうかが採用の成果に影響を与えているのが実情です。そうでなくともYOUTRUSTであれば「信頼」や「つながり」をベースに、自社にマッチしたユーザーとスピーディーに出会える。そういう話がユーザー同士のつながりで広がっていくと、知名度に関わらず採用力が高い状態が作れたりするんじゃないかなと思っています。
自分のつながりのなかで人気が高い企業だと、世間的にそこまで有名ではなくても気になってしまうじゃないですか。そこから企業としての採用力が高まっていくような世界をつくりたいです。
(キャリア事業部の合宿風景)
—どのような人と一緒に「新たなスタンダード」をつくっていきたいですか。
「YOUTRUSTってイケてないな」って思っている人こそ、飛び込んできてほしいと思います。既存のサービスに満足していたら改善点は見えてこないですし、新たなスタンダードなんて絶対生まれない。
私たちが目指す世界を実現するのは、そう簡単なことではありません。だからこそ、戦略を立てて動く緻密さと、「業界全体を変えてやるぞ!」という大胆さの両方を兼ね備えた人が必要だと思っています。
「YOUTRUSTを使ってみたけどよくわからなかった」「もっとよくなるポテンシャルがあるのにもったいない」と思っている人と一緒に、YOUTRUSTからHR業界の新たなスタンダードを生み出したいですね。
執筆:中道侑希