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【新横浜デモルームの紹介】バーチャルな世界では得られない具体的な開発のヒントを。印刷試験機を通して、研究者が開発の夢を実現させるためのお手伝いをしていきたい。

アドバンスドテクノ事業部でリーダーを務めている片田。長年、印刷試験機の営業に携わり、その卓越した確かな技術と旺盛な知識欲、実直な性格により取引先企業からも厚い信頼を寄せられている。
そんな片田に、現在の仕事に対する姿勢や、さらにこれまでのキャリアで困難だったこと。また、これからの自身、そして松尾産業に求められることは何なのかを聞いた。

研究・開発のヒントに。手軽に試験ができる新横浜デモルーム

松尾産業に入社したのは1985年ですので、キャリアは38年になります。学生時代は文系で、技術関連に特別興味があったというわけではありません。新入社員の時に今の商品の担当となり、お客様とのデモを通じて印刷やコーティングに関する知識やノウハウを積み上げてきました。以来、ほとんどの期間、印刷試験機にかかわる仕事を続けています。

今はアドバンスドテクノ事業部でリーダーを務め、2019年2月に東京支店に設置された新しいデモルーム(新横浜デモルーム)で、ロールto ロール印刷試験機「VCML」の立ち合いデモやお客様への対応を行っています。

デモルームは新横浜駅から5分というアクセスしやすい立地で、お客様からも好評をいただいています。ロールtoロールの連続印刷が可能な大型の試験機、卓上、手動コーター、UV‐LED照射機やケミカル素材など各種装置の有効性・操作性を材料を持ち込み体感いただける施設です。また各種材料の印刷・塗布、UV硬化、UV硬化確認、収縮率・応力測定まで一連の流れを行うことができます。

デモは、お客様が実際の素材を持ち込んでテストを行います。機能材料やインキ、接着剤メーカー、フィルム、製紙メーカー、包装パッケージメーカー、半導体メーカー、電池、フィルムディスプレイ、プリンテッドエレクトロニクス開発関係者やコンバーター、大学、研究機関など広範囲の業界の研究者が訪ねて来られます。

印刷・塗工方法にもよりますが、2~3時間の場合もあれば丸一日かかる場合もあります。お客様がテストで求めていることは毎回違いますので簡単ではありません。しかし、お客様が実現したいことを達成できるように、工夫し知恵を出します。この仕事をやっていると新たなお客様と出会える機会も多く、毎回とても新鮮ですね。

扱うものが新しい素材や、難しいテーマであればあるほど興味がわきます。デモでは実際に手を汚しお客様と一緒に塗布実験を行います。今までできなかった試験が手軽にできたことに目を輝かせ、お客様が喜ばれていることも数多くあります。



20種類近いコーティング印刷を実現する。RtoR印刷試験機VCML

デモルームの中で私が担当している「VCML」は英国RKプリントコートインスツルメント社(RK PRINTCOAT INSTRUMENTS LTD社)の印刷試験機です。「VCML」の特徴は一台の機械でもユニットを付け替えることで、20種類近いコーティングや印刷を行える装置ということです。研究開発における工程や新素材のテストなどを量産機で印刷試験するのはコスト負担が大きいという課題がありました。

「VCML」はロールTo ロール方式で量産機と近い状態の印刷を実現し、印刷/コーティング方式/乾燥スピード/膜厚など印刷条件を簡単に変更できるため、最適な方式を1台で見つけることが可能です。さらに、量産機に比べるととてもコンパクトなため材料コストを大幅に抑えることができます。一人でもヘッドの交換・条件変更が行えるので、材料開発やサンプル試作、研究開発のスピードアップ、低コスト化にも貢献できる装置です。また、生産現場で発生した不具合の検証、量産前試験などといったこともできる幅広い用途を持つ優れた装置です。都度お客様の用途や目的に合わせて、さまざまなテストを行っています。

印刷試験機「VCML」をデモルームに設置する際はイギリスから技術者に来てもらい技術指導を受けました。現在はデモをはじめ、お客様への納品の段取りから、装置の立ち上げまで、すべて我々が行っています。

メーカーがイギリスの会社ということもあり、RK社に顧客からの要望を伝える難しさもあります。要望を理解してもらうために理論を積み上げ、具体的な数字をだして粘り強く説得する。いつもその繰り返しです。彼らはプロ意識が高いので我々の要求をそのまま受け入れることはありませんが、一度納得してもらえると複雑な製品でもあっという間に対応してしまいます。毎回意思疎通のため粘り強い交渉には骨をおりますが、その都度、知識や技術への理解も高まっていきますね。

≫VCMLの製品詳細

これまでの経験や知識をどうやって伝えていくか、それが今後の大きな課題

今後は研究開発に役立つ試験機や測定器をさらに充実させて、3室あるデモルームをもっと拡充してこれまで以上に多くの研究者がデモに来られるような環境を作っていきたいですね。また、印刷試験機を長年扱ってきて得た知識や最先端の情報を、いかにして後継者に伝えていくかということも大きな課題だと考えています。

ただ、「VCML」をはじめ印刷試験機の設置や操作方法、ユニットの組み合わせ方などは職人技的な部分も少なくありません。そういったことは文章や動画などではなかなか伝えにくい部分もあります。

扱う素材や原材料の知見もなければ正しく理解することは難しいですし、印刷方法も多岐にわたり年々実現できることも増えてきています。これから伝えていかなくてはいけないことがまだまだたくさんあります。

松尾産業の社風は風通しがよく、部署を超えての横のつながりもありますし、また上下の隔たりなくコミュニケーションが取りやすい環境です。その中で、どう知識を伝えていくかは今後の大きな課題であり、私の役割であると思っています。やはり一番いいのはOJTですね。幸いデモ機がオフィス内にありますので、お客様からの問い合わせに対して、疑問がわけばいつでも試験機をみて触れる環境にあります。いつでも現場に入って体験を積み重ねていくのが一番でしょう。

そこからさらに、仕事の面白さに興味を持つことができれば、自分から学んでいく姿勢も出てくるでしょう。そのためのサポートを私はこれからさらに積極的にしていきたいと思っています。

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