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5ヶ月間のフルリモートワークをして学んだリモートワークのコツ

完全リモート・完全フレックスの環境

今年の1月からBULBで働いています。
BULBはオフィスがあるものの基本的に全員がリモート勤務しています。よくある「週1はオフィス勤務必須」とか「信頼関係が出来たらリモート可」とかは一切ありません。完全リモート、更に時間も完全フレックス制です。

僕はオフィスの環境が苦手でリモートの仕事を選びました。しかし多くの人は、家だとだらけるからオフィスに行かないと仕事が出来ないと言います。リモートワークは確かに簡単ではありません。誰も見ていないので、自己管理をしっかりしないとダラダラと時間だけ潰す事になります。しかし正しい方法を学べば、物凄く生産性の高い働き方です。

5ヶ月間リモートワークをして多くの気付きがあったので、まとめてみました。リモートワーカー向け、そして採用担当者やマネージャー向けと分けて書きました。僕はエンジニアですが、どんな職種の人にも共通する内容だと思います。

リモートワーカーの為のアドバイス

チームメンバーの事は軽く知っておこう

僕はBULBに入ってまず始めに、アサインされたプロジェクトのメンバーと小一時間ビデオチャットをしました。ここでお互いの事を軽く知っておくと仕事がやりやすいと思います。何時くらいによく働くのかも聞いておくとSlackでのコミュニケーションもやり易くなります。

オフィス勤務だとよくランチ行ったり仕事帰りに飲み行ったりすると思います。そういうオフの関係が重要なんだと主張する人がいますが、僕は必ずしもそう思いません。同僚のプライベートを知ってる事が仕事の生産性に繋がるとも限らないので。実際僕は初めの1時間のビデオチャット以来チームメンバーとプライベートの事を一切話していません。GW明けも何事も無かったかのように普通に働きました。結果期限通りに納品出来ましたし、何の問題もありません。

メンバーの性格を知っていればそれで十分でしょう。後は仕事中のコミュニケーションで自ずとお互いの事が分かってきます。

Slackを開いてる != 働いている

特にタイムカードがあるような「しっかりした」会社だと、出社してタイムカードを打つとそこからは何をしようが働いてる事になります。こっそりfacebookみようがLINEしようが関係ありません。

これに慣れてしまうと、リモートワークでも同じ事をしようとします。勤務開始時にSlackを開いて、終了時にSlackを閉じる。これは危険なので止めましょう。別にSlackを開いてる事自体が悪いわけではないんですが、Slackを開いてるから自分は働いてると思い込むのが危険だという事です。

マネージャーも同じで、Slackでアクティブになってるからこの人は働いてるなと思ってはいけません。

Slackにすぐ返信する != 働いている

上と似てるんですが、Slackのメッセージにすぐ返信する事で働いてるアピールをするのも無駄なので止めましょう。無駄どころか生産性を大幅に下げます。特にエンジニア・デザイナー・ライターなどリモート勤務がし易いクリエイティブ職は、邪魔されず集中出来るまとまった時間が必要です。メッセージが来る度に飛びついてたら全く仕事が進みません。

かといってお互いに8時間後に返信してたら全く話が進まないので、特に重要な話の場合は素早くレスポンスする事も必要です。

いつSlackを見るか、返信するかというのは本当に難しく、色々な方法を試して来ました。僕も正直つい最近までは勤務中常にSlackを開いて、メンションが飛んで来たらよっぽど邪魔されたくない時以外すぐに返信するようにしていました。フレックスとはいえ勤務時間も9時から18時くらいまでの間にし、なるべく皆が働いてる時間に合わせていました。

しかし上記に書いた通り、Slackを開いてるとどうしても気が散って生産性が悪い事に気づきました。なのである日思い切ってSlackを閉じて仕事をしてみました。すると驚くほど集中力が上がる事に気付いたんです。今では朝5〜6時から仕事を始め(朝型なので)、11時頃にランチを食べるタイミングでSlackを開きます。そして返信するものがあったら返信して、昼寝をし、起きたらまたSlackをチェックします。午後は皆勤務してるので、Slackを開きっぱにして割りと素早くレスポンスしたり、集中したい時はSlack閉じて働きます。これはあくまで一例なので、自分に合った方法を見つけてみて下さい。

1日きっちり8時間働く必要はない

BULBは1日の中でフレックスなだけではなく、週の中でフレックスです。つまり週5日8時間きっちり働く必要はありません。とは言え会社員時代の名残りで基本的に毎日8時間働くようにしてるんですが、どうしても日によって集中力が早目に切れたり、逆に夜になっても頭が冴えてる事があります。調子が乗らない時は無理せず、ゾーンに入ってる時に長めに働くと生産性が上がります。

会議をする前にビデオ報告を試そう

会議はオフィス勤務の一番の弊害です。今のプロジェクトでも週1で1時間の定例があり、ここで各分野の進捗状況を共有したりします。しかしものによっては1週間待って進捗を共有するのは遅かったりします。そこでふと「動画を撮れば良いじゃないか」と思いつきました。僕はフロントエンドを担当してるので、特にUIをいじってるスクリーンキャストを撮るのは進捗を報告する手段として効果的です。これによって会議中の進捗の時間が減り、より重要な事に時間を避けます。

もし会議の大半が誰かが一方的に話してるものだったら、その部分を動画にしてみてはいかがでしょうか。参加する人数が多くなればなるほど会議のコストは上がります。皆同じ時間に業務を一旦停止しなければならないのは非常に勿体無いですし、何らかの理由で会議に参加出来なかった人への情報共有も必要です。動画なら各自自分のタイミングで観る事が出来ます。撮る方も、録画するとなると練習して分かりやすいものを作ろうと自然と努力しますし、もしダラダラ話してる部分があっても編集出来るので、一発本番の会議よりも短く質の高い報告が出来ます。

オフィス勤務だと自分のデスクで動画を撮るというのは恥ずかしくて出来ないかもしれませんが、在宅なら全く問題ないのでそれもリモートワークの利点です。

ビデオ通話はなるべく避け、テキストベースでの業務に慣れよう

会議は勿論ですが、数人だけで通話というのも情報共有という点であまり優れていません。その人たちにしか関係ないなら良いですが、もしその通話に参加してない人が後から「いつそれ決まったの?」となるとあまり気持ち良いものではありません。どうしてもパソコン画面を見せて話した方が早いという場合でも、動画を撮れば済む話です。これも実際やってみました。テキストで上手く説明出来ない事があり、動画を撮って説明したら解決しました。

採用担当・マネージャー側へのアドバイス

理想はリモートフレンドリーではなくリモートファースト

リモートワークが上手く行かない一番の原因は、リモートワーカーがマイノリティーになりオフィス勤務の人達との情報共有が上手くいかない事です。オフィスでカジュアルに雑談したりディスカッションしても、それがリモートワーカーに伝わらないので、結局同じ立場で仕事をしている気になれません。意思決定は全てオフィスで行われリモートワーカーはただそれに従うような関係では、優秀な人ほどやる気が失せるでしょう。BULBではたまに札幌本社に社員が出社するものの全員がリモートなので、全てのコミュニケーションがSlackと週1の定例に集約されています。それによって全員が同じ情報を共有し意思決定に関与する事が出来ます。

試しに1人だけリモート勤務を許可してみたけど、やっぱり上手く行かなかったから廃止にした、というような話はよく聞きます。それも無理はないです。リモートがダメなのではなく、現在大部分のコミュニケーションがオフィスで発生しているにも関わらず、そのままリモートを導入するから上手くいかないんです。仮に1人だけオフィス勤務して残り全員リモート勤務してみて下さい。オフィス行ってる意味が全く分からないと思います。つまりオフィス自体に価値があるのではなく、コミュニケーションが同じ場所で行われるから業務がスムーズに行くんです。

この論点から行くと、週何日かだけリモートするというのもそこまで効果的でない事が分かります。結局コミュニケーションの中心はオフィスなのには変わりありません。リモワしてる側もどこか罪悪感を感じがちです。

リモワを許可する「リモートフレンドリー」ではなく、リモワを積極的に導入する「リモートファースト」が一番成果が出ます。中途半端が一番良くないって事ですね。

とは言えいきなり全社員をリモート勤務にさせるのは難しいと思うので、その場合は1プロジェクトのチームから始めてみて下さい。チーム全体がリモート勤務していれば問題ないでしょう。

上っ面ではなくアウトプットで評価しよう

正しく従業員を評価するには、「働いてるところが見えないと不安」という気持ちを払拭する必要があります。でないと夜遅くまでSlackでアクティブになってる人や、すぐメッセージを返信する人を高く評価してしまいます。働いてるフリを無視して本当に大事なもので評価してあげましょう。

最後に

リモートワークは僕のようにオフィス勤務が苦手な人にとって最高の働き方であるだけでなく、会社にとっても沢山メリットがあります。全国・全世界から優秀な人材を集められ、オフィスのコストを削減出来、従業員のパフォーマンスを最大限に発揮させる事が可能です。より多くの会社がリモートワークを積極的に導入してくれる事を期待しています。

今回はリモートでの働き方に焦点を当てましたが、採用担当としてはどうすればリモートワークに向いてる人かどうか面接で判断したいでしょうし、マネージャーはリモートワーカーのマネジメント方法を知りたいでしょう。僕はどちらの業務も携わっていないのでその辺の知見はありませんが、今後そういった業務をする可能性はゼロではないので、その時はまた気づいた事を共有出来ればと思います。


※こちらの記事はBULBのメンバーがQiitaに投稿した記事をWantedly Feed上に転載しています。転載にあたり一部文体などを変更している点がございますがご了承ください。

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