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【COOインタビュー前編】理想の「絵」を描け。ビットキーという「プロジェクト」

ビットキーはCEOの江尻、CCOの寳槻、そしてCOOの福澤という3人の共同創業者が存在する、一般的にも稀有な形式のスタートアップだといえる。三者三様でありながらも、同じ方向を見つめながら事業を創造し拡張していく彼らだが、過去のメディア露出において特に控えめに見えるのが福澤だ。

新卒で入社したワークスアプリケーションズでは、新規営業で最高受注額を複数回更新するなど頭角を現し、その後同社で配属された東日本エリアにおけるセールスおよびカスタマーサクセス部隊で統括を務めたという。過去の経歴としては一見華やかに見えるが、ビットキーの最高執行責任者である福澤とは一体、どんな人柄なのだろうか。彼の知られざる人となりに迫るべく、インタビューを実施した。

福澤 匡規(ふくざわ まさき)

株式会社ビットキー 代表取締役COO、共同創業者のひとり。2008年株式会社ワークスアプリケーションズ入社後、営業、CSのマネジメントを経て、2018年株式会社ビットキーを創業。営業、アライアンスを中心に、大手企業との新たな事業開発、プロジェクト立ち上げを牽引している。

「伝えなくてもわかる」じゃ足りない

ーー実は社内インタビューを行うにあたって、事前に普段福澤さんと直接仕事するメンバーの方々に福澤さんの印象をヒアリングしました。みなさんおっしゃっていたのは、「人を魅了する謎の魅力がある」ということでした。「なんか、ついていきたくなっちゃう」という話なのですが、そう言われることについてご自身ではどのように感じますか。チームづくりや人と接するうえで大切にしていることについて教えていただきたいです。

「ついていきたくなっちゃう」といわれる所以については、特段意識している訳ではありませんが(笑)、うれしいですね。チームづくりでも、人と接するにあたっても、大切にしているのは「信頼関係の構築」です。全てはここから始まるし、最終的にはここに尽きる。

例えば、アドバイスを受けるときとか、信頼している人から言われるのと、そうじゃない人から言われるのとでは、全然違いますよね。そこまで信頼関係を築けていない人に何か言われたときは、状況次第で“(自分自身が)否定された”と思って、素直にフィードバックを受け取れなくなったりするじゃないですか。だから、自分が相手に何かを伝えるためにも、相手から自分自身が何かを受け取るためにも「信頼関係を築く」ことを一番はじめに心がけます。じゃないと、いくら正しいことを言っているつもりでも、ちゃんと伝わらないし、物事が前に進まないから。

人間関係や人間が本来持っている感情にも全て構造というか、真理みたいなものがあって、それを踏まえていないと、チームづくりもそうですし、経営として顧客に向き合うことも本質的にはうまくいかないと思っています。その人の本質に向き合うことが大事、という感じですね。

ーー大事であることはわかっていても、実際に実行することは難しいことも多いと思いますが、信頼関係を築くために具体的にどんなことを実践しているのでしょうか。

これは相手によるので一概には言えませんが、相手に対して信じる気持ちや期待を「伝えること」が重要ですね。意外と「ちゃんと伝える」人って少ないんですよね。自分がその人のことを大切に思っているとか、期待していて、応援していることとか。自分が感じたり、考えたりしていることはやっぱり言葉にしないと伝わらないし、伝えたつもりが届いていないことだってたくさんある。信頼関係を築くのに長い時間を要する人もいれば、短時間で築ける人もいます。相手がどんなタイプであっても「絶対に面倒をみるよ」「見捨てないよ」「信じているよ」「成長できるように、応援するよ」というようなことを必ず言葉にして、伝え続けています。

ーー信頼を築くための第一歩は、信頼を言語化して伝えることなんですね。

これは前職で、営業部門のマネジメントをやっていたときに、後輩たちに繰り返し伝えていたことでもあります。「今期、君のチームにいるメンバーたちは、人生の大事な40分の1の時間を費やしてくれている、ということだ。その重さを感じ、感謝して、彼らの成長や幸せのために全力で報いようぜ」ということを言っていました。

仮に60歳まで働くとすると、約40年。そのうちの1年間を共にするわけじゃないですか。しかも、自分がそのチームのリーダーだとすると、自分の旗振り次第でメンバーたちの人生やキャリアを大きく左右させてしまう可能性がある。その重さは、マネージャーとして、ひとりの人間として、十分に理解したうえで接するべきだと思っていたので、しつこいくらいに言っていましたね。

これは中途採用であっても同じことが言えますよね。偶然でも、同じミッションに惹かれ、同じ目標を志してくれているメンバーたちとの縁は、感謝したいし、大事にしていきたいと思っています。

飛び込む「勇気」を持つために必要なこと

ーー事前のヒアリングのなかで、ほかにも気になったワードがありました。それが「反応ではなく、行動せよ」とか「公私ともに考えよ」という言葉なのですが、これは一体どんな意味なのでしょうか。

「反応ではなく、行動せよ」というのは何を伝えたいかというと「反射的に動くのではなく、意思と思考を持って行動しろよ」ということなんです。わかりやすい例でいうと、ヤカンを触って「あちっ!」となるのが「反応」で、「あの椅子に座ろう」というのが「行動」ですね。

人って、論理的に物事を考えているように見えても、意外と感情や思いつきで動いていたりしますよね。同じように感情や思いつきの言動に影響を受けて、他人も動いていることが多い。ただ、例えば営業だったら、それじゃダメなんです。「お客さんがこれをほしいと言ったから」だったりや「会社がこういうことをせよと指示したから」というような事象を受けて、反射的に動いているだけじゃ、本質的に価値を生み出すことはできない。そこにワンクッションおいて、提案者としての「意思」を注入するとか、冷静に状況を整理して「本質的な解」を導き出すことをしなくてはいけないと思っています。

ちなみに、その「反応」の原因として、意外と多いのが「恐れ」なのです。お客様や社内でもいろいろな人間関係がありますよね。例えば、過去に一度、何かを提案して断られた人や衝突した人がいたとして、そういう人たちって話しかけづらくなってしまっていたりする。その人と改めて会話するのって、少なからず「嫌だな」とか「怖いな」といった気持ちを抱いてしまったりすると思うのです。こんなふうに「恐れ」を抱いて話しかけづらい状態になっている状況が、まさに「反応」なのです。

でも、この「反応」に囚われていたら、何も前に進まない。だから、顧客によりよい提案をするために、とか、社内で必要な協力を仰いだり、問題解決をするために、そのちょっと「話しかけづらいな」と思う相手に対して、提案したり、相談したり。会話をしにいくことが必要で、それこそが『行動』なんです。

ここで、もう一つの質問の「公私ともに考えよ」の話になるのですが、これは要するに「仕事の話だけではなく、人としての人間関係や信頼を築こうぜ」ということです。社内の議論とかでも、意見がぶつかることって、多々あると思います。で、ちょっと想像してみてほしいのですが、この意見のぶつかりのあとに、「その仕事、その議論しかしたことない相手」と「プライベートも含めて、どのような人物か知っていて、いろいろな会話、仕事をしていている相手」とだったら、どちらのほうが話しかけやすいでしょうか。たぶん、後者のほうが話しかけやすい。話しかけやすいということは、議論の衝突を乗り越えて、次の相談やアクションに繋がりやすいということだと思います。

だから、「仕事での議論のぶつかり合いと、ひとりの人としての信頼関係や仲の良さって分けて考えたいよね。公私とも考えて、信頼関係を築こうぜ」という、ね。

これはお客様に対しても同じ。苦手意識を感じる相手にこそ飛び込まないと。その飛び込む「勇気」を持つためには、自らの反射的な感情を理解したうえで、それでも、冷静に何をするべきかを考えて「行動」する。それが「反応ではなく、行動せよ」とか「公私ともに考えよ」とか言っている理由ですね。

ーー受動的な反応と能動的な行動を切り替えることって、一定の練習が必要そうですが、福澤さんは元から得意とされていたのでしょうか? 切り替えるために工夫していることはありますか?

要するに「客観視」することが大事なんです。だから「一歩引いて見てみる」「主観と客観を分けて考えてみる」ことが大切です。ぼく自身の本来的な性格は、意外と環境や場に左右されるタイプなんですけどね(笑)。でも、どの環境に飛び込むかを選ぶこと自体はコントロールできる。だから、どこに飛び込むかを選ぶのは重要。まずは客観的に状況や自分自身を捉えて、どこに飛び込むかを決める、選ぶ。この「選ぶ」ことが、ぼくにとって、一番大事な「行動」ですね。で、飛び込む環境を決めて、あとはやると決めたらやりきるしかない、みたいな(笑)。そこからは「主観」というか、「自分自身の意思に基づく物語、冒険」です。


インタビューは後編に続きます。

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